• 【ラブライブ!サンシャイン!!】 ルビィ「お姉ちゃん、今すぐバク転できるようになって!!」ダイヤ「」

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  • 1: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:03:37.60 ID:UADdxCxT

    ダイヤ「わたくしにバク転のコツを教えてくださいっ、何でもしますから!」ドゲザァ!!

    千歌「なんだなんだ!? 突然!」

    3: 名無しで叶える物語(プーアル茶) 2018/08/08(水) 19:06:28.35 ID:a4Ukusns
    姉様は前方宙返りひねりができる!

     

    4: 名無しで叶える物語(ほうとう) 2018/08/08(水) 19:07:09.34 ID:/C07hTji
    |c||^.- ^|| 大変な事になりましたわ

     

    5: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:09:36.06 ID:UADdxCxT

    千歌「えっと。どうしたの、いきなり」

    ダイヤ「黒澤として。姉として。為さねばならぬことがあるのですわ」

    千歌「何も伝わらないんだけど」

    ダイヤ「お願いですわ! どうか何も聞かずにバク転の伝授を!!」グリグリ

    千歌「わ、分かった! 分かったから頭を地面に擦り付けるのはやめて!」

    ダイヤ「ありがとうございます、ありがとうございます!」グリグリ

    千歌「だからやめてってばぁ!」

     

    6: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:15:13.99 ID:UADdxCxT

    ダイヤ「というわけで、体育倉庫からマットを持ってきましたわ」

    千歌「じゃあやろうか。何が何だか分からないけど」

    ダイヤ「それでは、よろしくお願いしますわ千歌先生」

    千歌「先生はやめて。むず痒いから」

    千歌「じゃあコツを簡単に説明するからよく聞いてね」

    ダイヤ「はい! メモの用意もばっちりですわ!」

     

    7: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:17:12.58 ID:UADdxCxT

    千歌「えっとね。まず、バッと勢いをつけるでしょ?」

    ダイヤ「ふむふむ。バッと勢いを」メモメモ

    千歌「その勢いで、グィッ!と捻ってバッ!と跳んでグルッ!と回ってスタッ!と着地するの」

    ダイヤ「ふむふ……む?」

    ダイヤ「千歌さん。今なんと?」

    千歌「グィッ!と捻ってバッ!と跳んでグルッ!と回ってスタッ!と着地」

    ダイヤ「……」メモメモ

    ダイヤ「……」

    ダイヤ「グィッ!と捻ってバッ!と跳んでグルッ!と回ってスタッ!と着地……ですか」

    千歌「そう!」

     

    8: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:21:00.51 ID:UADdxCxT

    ダイヤ「難しいですわね、バク転って。何も分かりませんわ」

    千歌「そうだね。でも練習すればダイヤちゃんなら大丈夫だよ。頑張ろう!」

    ダイヤ「……先生の選択、失敗したかもしれませんわ」



     

    9: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:26:14.12 ID:UADdxCxT

    ダイヤ「――はっ! ……ピギャ!?」ドサッ

    千歌「うーん……。上手くいかないなぁ」

    ダイヤ「ま、まだですわ。もう1本……ピギャ!」

    ダイヤ「ぜぇ、ぜぇ……まだまだ」

    ダイヤ「とぅ! ピギッ……痛いですわ。でも、まだっ」

    千歌「……ダイヤちゃん」

    ダイヤ「何ですの? あっ、新しいコツの伝授とか!?」

     

    10: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:28:57.12 ID:UADdxCxT

    千歌「休憩にしよう」

    ダイヤ「え。で、でも」

    千歌「疲れて変な失敗したら怪我しちゃうって。これ、見てると危なっかしいね。あの時のみんなの気持ちが分かるよ」クスッ

    ダイヤ「っ、……分かりましたわ。従います」

    千歌「あはは。なんか、ごめんね。自分のこと棚に上げて、卑怯な言い方だって千歌も思うんだけど」

    ダイヤ「いえ。……痛いほど分かりますわ。あの時の千歌さんの気持ちも、今の千歌さんの気持ちも」

     

    11: 名無しで叶える物語(庭) 2018/08/08(水) 19:30:32.86 ID:Nodle1KJ
    ミスター長嶋風教え方すこ

     

    12: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:33:20.93 ID:UADdxCxT

    千歌「身体も痛いしね?」

    ダイヤ「ふふっ。そうですわね」

    千歌「はい。お茶、飲むよね?」

    ダイヤ「ありがとうございますわ。……ずずず」

    千歌「……でも、意外だな。ダイヤちゃんのこんな姿って」

    ダイヤ「意外?」

     

    13: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:37:04.87 ID:UADdxCxT

    千歌「ダイヤちゃんって、ほら。いつも涼しい顔して何でもやっちゃうじゃん」

    千歌「黒澤家の長女として当然ですわー、なんて。苦労してるようなところは見せないし」

    ダイヤ「実際、黒澤家の長女として当然ですもの」

    千歌「うん。だから、意外だった。こんなに汗かいて、マットの埃に汚れて、髪も乱れて」

    千歌「それでもまだ跳ぼうとするダイヤちゃんは、意外だよ」

    ダイヤ「……幻滅しましたか? あの黒澤ダイヤもこんなものか、と」

    千歌「そんな、幻滅なんて。ただ、ダイヤちゃん的にはどうなのかなって思っただけ」

    ダイヤ「わたくし的には?」

     

    14: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:41:02.03 ID:UADdxCxT

    千歌「だってダイヤちゃんプライド高いじゃん。こういう泥臭いのって、嫌いだと思ってた」

    ダイヤ「ふふっ」

    ダイヤ「もちろん嫌いですわよ。このわたくしが埃まみれだなんて。まったく、人様には見せられません」

    ダイヤ「でもわたくしは、こんな方法しか知らないから。……ねえ、千歌さん」

    千歌「?」

    ダイヤ「わたくしは別に優秀な人間ではないのです。果南さんのような体力も、鞠莉さんのような柔軟な頭脳もない」

    ダイヤ「わたくしは凡才ですわ。個々の才能ならルビィに劣ることも少なくない。きっと、あなたにだって」

    千歌「……そんなこと、ないと思うけど」

    ダイヤ「どうしてそう思うんですの?」

     

    15: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:45:08.54 ID:UADdxCxT

    千歌「実際、何でもやっちゃうじゃん。不安そうな顔も見せないし、いつも自信満々で、自分なら出来て当たり前だって」

    千歌「ダイヤちゃん、怖がることとかないし。辛いことがあってもみんなを支えて、ダイヤちゃんだけは絶対に折れない」

    千歌「みんな、そう思ってるよ」

    ダイヤ「――当然ですわね」

    千歌「ほらぁっ!」

    ダイヤ「しかしそれはわたくしが、ただのダイヤではなく黒澤ダイヤだからですわ」

    千歌「……どういう意味?」

    ダイヤ「黒澤の名に求められるものがある。黒澤の名を背負い積み上げてきたものがある」

    ダイヤ「それらはすべて、わたくしの誇りですわ。わたくしは、才など無くともわたくしが築き上げてきたすべてを信じています」

    ダイヤ「これだけのことをやって来たのだ、何を恐れることがあるものか――と」

    千歌「……」

     

    16: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:46:38.52 ID:UADdxCxT

    ダイヤ「もちろん、その道程は決して優雅なものではありませんでしたわ。あなたの言う泥臭い道でした」

    ダイヤ「でもその泥が、今のわたくしを支えているのです。これからも、積み上げるべきものなのですわ」

    ダイヤ「このバク転だって同じことです。黒澤の長女として求められるのならそれを果たす。ただ、それだけ」

    千歌「……」

    千歌「私は」

    ダイヤ「ええ」

    千歌「私は昔から、結構簡単に諦めちゃう子だった」

    ダイヤ「らしいですわね」

     

    17: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:48:18.90 ID:UADdxCxT

    千歌「いつも曜ちゃんや果南ちゃんと一緒にいたから。あの2人が出来ることが千歌には出来なくて」

    千歌「頑張って追い抜いてやる!って思ったこともあるよ。でも、またすぐに抜き返されるんじゃないかって」

    千歌「そう思ったら頑張れなかった。頑張っても敵わないなんてそんなの……怖いから」

    ダイヤ「けれど、今のあなたはそうではない」

    千歌「そう言ってくれるんだ?」

    ダイヤ「もちろん。あなたはAqoursの、わたくしたちが認めたリーダーですもの」

     

    18: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:49:57.85 ID:UADdxCxT

    千歌「……私は私を信じてなかった。でも、みんなが私を信じてくれたから。私が凄いって思うみんなが私を信じてくれたから」

    千歌「諦めなければ私でもどこかに辿り着けるかも、輝けるかもって。そう思えたんだ……」

    千歌「ダイヤちゃんは、やっぱり凄いよ。自分一人で、自分をそんなにも信じることが出来て」

    ダイヤ「同じことですわ。わたくしには家が、あなたには仲間があった。それだけのこと」

    ダイヤ「あなたが高海千歌に向けるその信頼――とても尊いと思いますわ」

    千歌「……ありがとう」

     

    19: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:51:06.71 ID:UADdxCxT

    千歌「えへへ。ダイヤちゃんが卒評する前に、この話が出来て良かったよ」

    ダイヤ「本当に。ルビィの無茶ぶりにも感謝しませんとね」

    千歌「ルビィちゃん?」

    ダイヤ「何でもありませんわ、何でも」

    ダイヤ「……長話をしてしまいましたわね。さあ、バク転の練習を再開しましょうか」

    千歌「うん。私もしっかりアドバイスするね!」

     

    20: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:52:09.64 ID:UADdxCxT

    千歌「ダイヤちゃんはもっとこう、思いっきりグィッとやった方がいいと思う!」

    ダイヤ「さ、参考にさせてもらいますわ……」

    千歌「ダイヤちゃんなら出来るよ。信じてる」

    ダイヤ「ふふ」

    ダイヤ「当然ですわ。誰にものを言っているつもり?」

    ダイヤ「――ありがとう」

    ヒュ、タンッ…

     

    21: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:53:09.47 ID:UADdxCxT

    ――――
    ――

    聖良「私に日舞をご教授頂けないでしょうか、何でもしますから!!」ドゲザァ

    海未「は、函館からはるばる!? 何事ですか、いったい!?」

    おしまい

     

    22: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:55:01.33 ID:UADdxCxT

    ~ダイヤちゃんのバク転☆虎の巻~

    |c||^.- ^|| ワンポイント!
    グィッ!と捻ってバッ!と跳んでグルッ!と回ってスタッ!と着地ですわ!

    それから――仲間への感謝を

    ルビィ「??? ……なにこのメモ」

    本当におしまい

     

    23: 名無しで叶える物語(笑) 2018/08/08(水) 19:55:31.60 ID:sm0Dufiy
    姉も大変やなぁ

     

    24: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/08/08(水) 19:56:24.16 ID:UADdxCxT
    これにておしまいです
    ありがとうございました
    no title

     

    25: 名無しで叶える物語(SB-iPhone) 2018/08/08(水) 20:00:18.19 ID:mJSWj3YQ
    面白かった!

     

    26: 名無しで叶える物語(やわらか銀行) 2018/08/08(水) 20:47:32.88 ID:gahFA2Id
    いいね~
    SSって感じがする

     

    27: 名無しで叶える物語(やわらか銀行) 2018/08/08(水) 21:10:54.85 ID:vfyMHODU

    ギャグの中で真面目な話するのモルダウ感あった

     

    32: 名無しで叶える物語(茸) 2018/08/09(木) 12:18:25.53 ID:KqAsQbvB
    よっしゃダイちかやんけ!!

     

    34: 名無しで叶える物語(庭) 2018/08/09(木) 18:45:01.70 ID:tryOsH8x
    ダイヤを凡才と明言するSSは珍しい気がするな
    元普通怪獣と黒澤家長女か。良きダイちかだった

     

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    1. 匿名 より:

      何故あたしに教わろうとしないのかな~ん?