丑三つ時。
「丑の刻」ーー現代で言う深夜1時から3時ーーを半刻おきに四分割した三つ目、つまり2時から2時半の間を言う。
その不気味なまでの静けさから、冥界への扉が繋がり、妖しき物々が跋扈すると言われている時間帯。
ひゅう… ひゅう…
細く鳴る冬の風は、ひと吹きごとに音と温度を奪っていくかのよう。
かり… かり…
枯れ木は風に煽られて家の壁を掻き、心細さを助長する。
ぐうう… ぐううううう…
そして私はこの丑三つ時に、
「お腹が…空いたずら…」
空腹に耐え切れず目を覚ました。
時は冬休み、場所は函館。
ルビィちゃんと理亞ちゃんのお手伝いをするため、理亞ちゃんのお家に厄介になることになった。
その初日の夜のこと。
初夜のこと。
「ああ…やっぱり晩ごはん足りなかったずら…」
理亞ちゃん達とご一緒したせいで、少し見栄を張ったのが良くなかった。
正直、寝る前の歯磨きタイム辺りから既にお腹が鳴りそうだった。
寝れば収まるかと思ったら全然そんなことないし。
むしろ最悪に近いタイミングで我慢の限界を迎えてしまった…
の中にのっぽぱんの控えはある。
ただなー でもなー
今から食べてまた歯磨きをしに起きるのも面倒くさいし。
あと今はなんだか塩加減の薄いものが食べたい気分。
甘ったるいものでお腹と心を満たしたい気分だ。
のっぽぱんはナシだなーちくしょー…
いっそなんとか眠り直してしまうのが得策か。
唸りつつ、寝返り一つ。
「あ」
ルビィちゃんを食べちゃえばいっか。
善子ちゃんを挟んだ向こう側、扉の最寄りの床敷き布団。
癖のついた赤毛とうなじが見える。
性欲と食欲は似てると聞くし。
善子ちゃんは眠りがかなり深いほうだし。
理亞ちゃんは聖良さんのところで寝ると言ってくれたし。
歯磨きし直す必要ないし。
それになにより…
「甘ったるくて美味しいずら♡」
そうと決まれば決行、決行。
譲ってもらったベッドを這い出し、跨ぎざまに善子ちゃんの尻を揉んでから、いざルビィちゃんのお布団へ。
「いっただっきまーすずら」
背中に寄り添うように布団に潜り込み、首と布団の隙間から腕を差し込んで抱き締める。
日中の癖が残り、緩やかに左右に分かれた髪。
その間から覗くうなじに口付けを落とす。
途端、ぴくりと跳ねる肩。
「う、ん…」
もぞもぞと動く脚に脚を絡めて寝返りを阻止する。
正面からもいいけど、今日は後ろからの気分。
そのまま右手は右手を絡め取り、左手で髪をすく。
うなじへの口付けをもう一つ。
ああ、もう我慢できない。
下から上へ、うなじに舌を這わせる。
「ひゃあんっ」
再び大きく肩が跳ねるのが早いか、甲高い声が漏れる。
「な、なな、なにして……?!」
「ちょっとお腹が空いちゃって。首の周りだけにするから…ね、お願いずら」
「や、そんな、無理、わたし…んああんっ」
とりあえず首筋から耳までを舐め上げる。
はいはい、わかったわかった。
抵抗してみせる脚も、爪先で撫でてあげればおとなしくなる。
か細い声で鳴くルビィちゃんを、頂き、頂き、頂いて。
「…ふうっ。ごちそーさまずらっ♡」
およそ一時間。
いそいそと睡眠の続きに舞い戻るのだった。
◇ ◇
◇ ◇
ぱちり。
今まさに鳴動しようとしたスマートフォンに手を伸ばし、アラームを止める。
「ククク…時間通りの起床。さすがヨハネね…うう、さむ」
暖房をつけて寝たとは言え、やっぱり朝は冷える。
「温度あげよー…ぐえっ」
エアコンのリモコンを取るため腰を伸ばそうとしたところで、なにかに邪魔をされて変な声。
一体なにが…って、
「なんで私の腰に抱き付いてるのよ…」
寒かったのか、私の布団に転がり込んで、あまつさえ私の腰を抱き枕にするルビィの姿。
「あれ? じゃあこれは…」
元々ルビィが寝ていたはずの布団も、誰かを包んでこんもりと膨れている。
ベッドにはずら丸。
「朝よー……って、なんでいるの?」
おそるおそる布団をめくると、なにかから身を守るかのように背中を丸めて縮こまる理亞の姿があった。
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「おはようございます。昨晩はよく眠れましたか?」
「ええ。お陰さまで」
「ルビィも!」
「おらもずら~」
「それはよかった。さ、遠慮せず召し上がってください。朝ごはんは一日の活力の源ですからね。……おや? 理亞がいませんね」
「そういえばなぜか私たちの部屋で寝てたわね、あの子」
「寝付くときには私の部屋にいたはずなのですが…皆さんとご一緒したかったのかもしれませんね」
「意外と寂しがり屋さんなのかも!」
「誰が寂しがり屋よ」
「ピギッ?!」
「理亞、遅かったですね。どうかしましたか?」
「…なんでもない。姉さまも座って。私たちの分は私がやる」
「そうですか? じゃあお言葉に甘えて」
「頂きます」「頂きます」
もぐもぐチラッ もぐもぐ…チラッチラッ
「…理亞。ずら丸になにか言いたいことでもあるの?」
「っ?! べ、別になにもないけど?!」
「ずら?」
「そう? ごめんなさい、私の勘違いだったみたい」
「変なこと言わないで!」
(なにかあると言わんばかりの露骨な反応ね…心当たりがあるわけでもないし、別にいいんだけど)
「理亞、お味噌汁のお代わりちょうだい」
「は? なんで私が」
「あなたが一番近いんだもの」
「大差ないでしょ。自分でやって!」
「え~…」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「今日はどうするの?」
「えっと…歌詞作りの続きと、衣装のアイディアを考えるのと、おねいちゃん達への招待状を書くのと、」
「待って。招待状は最後でいいでしょ。それより曲作りと、ライブの演出を考えるのと、それから」
「そもそもライブにはもう出られるって確定したずら?」
「ピギャ! そうだった、申込用紙を取りにいかなきゃ…」
「会館の場所は私が知ってるから、取りにいってる間にルビィは」
「そういうのはネットから申し込めると思うけど」
「はあ~~そういうのもあるんずらねえ…」
「だったら申込は私がやるからその間にルビィは」
「…やることを洗い出したほうがよさそうね」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「う~ん…」
「悩んでるずら?」ヒョコ
「うわああああっ!!」
「さっきから同じ部屋にいるのに、そんなに驚かなくてもいいずら」
「お、驚いたっていうか、おまえっ、わた、私の後ろに立たないで!」
「ずらあ…」
「もー、理亞ちゃん。ルビィ以外とも仲良くしなきゃだめだよ」
「う、うるさい。このずら子は危険だから」
「傷付くずら」
「なによ、ずら丸。あんた理亞になんかしたの?」
「えー? まるはなにも…」
「そ! その話はいいから、さっさと作業に戻って!」
「はーい。…ねえ善子ちゃん、これクリックしても反応しないんだけど」カチッ
「え? ああ、こういうときはダブルクリックしないと…」カチカチッ
「………………」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「聖良さん、この辺にパン屋はありますか? うちの国木田がパンを食べたがって仕方なくて」
「パン屋ですか。そうですね…この辺だと、大三坂に天然酵母のパン屋がありますよ」
「あいつぱさぱさしたやつ好きそうだしなあ…うん、そこに行きたい。道を教えてもらえませんか?」
「うちからなら一回曲がるだけで行けますからね。簡単に地図をお描きしましょう」
「ありがとうございます」
シャーッ カリカリ カキカキ…
「あの、聖良さん」
「なんですか?」
「理亞って昔からあんな…つんつんしてたのですか?」
「そうですね…前は今ほどではなかったと思います。私以外に対してあそこまで態度がかたくなったのは、うーん…私が中学校に進学したくらいからでしょうか。物心ついて以降はずっと一緒にいたのが、学校が離れたことでその時間が極端に減ったせいかもしれません」
「ふうん…なるほどね」
「後ろに立たれるのが嫌とか、そういうことは?」
「そんな、どこぞの殺し屋じゃないんですから。私が知る限り、特にそんなことはないと思いますが…またなにか失礼がありましたか?」
「あ、いえ。なんでもないんですけど」
「気難しい子ですが、仲良くしてあげてください。ああ見えても皆さんが泊まっているのをすごく喜んでいるみたいですから」
「そうなのですか?」
「ええ。分かりづらいですけどね。…はい、地図できましたよ」
「あ、ありがとうございます」
「うちを出たら左に真っ直ぐ進んで、左手に茶寮がある十字路を左折してください。足元のタイルが変わるのを目印にしてもよいかもしれません」
「なにからなにまで恐縮です」
「これくらいは」
「お礼になにか買ってきますね」
「ではレーズンパンをお願いします」
「わかりました。行ってきます」
◇ ◇
◇ ◇
「ルビィ、衣装は?」
「うん、良い感じ…だと思う」
「理亞ちゃんも歌詞どう?」
「任せて。こっちも良い感じ」
コンコン
「やはりまだ起きていましたか」
「あ…姉さま」
「頑張りたい気持ちは分かりますが、あまり無理をしてはいけませんよ」
「うん、気を付ける」
「じゃあ私はそろそろ寝ますね」
「あ…うーん…それなら私ももう寝る。姉さま、歯磨きしてくるから待ってて」
「ふふ。せっかくですし、理亞はこっちでルビィさん達と一緒にお休みなさい」
「えっ。や、私は姉さまの部屋で」
「それでは、また明日」バタン
「あっ…」
(…ずら子はもう寝てるし、大丈夫か。ルビィにくっついて寝ればいいや)
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「あっ…だめ、やめて…っ」
「からだは嫌がってないずら」
今晩も、やっぱりお腹が空いて目が覚めてしまった。
知らない土地でナイーブになってるのかもしれない。
一人じゃなくてよかった。
頼れる仲間、大好きな友達。
ルビィちゃんも嫌々と言いつつも、抵抗に力がない。
マゾっぽいしね。わかるわかる。
「痕はつけないから大丈夫ずら」
「あっあっ…やあん……んんんっ」
必死に抑えてるからか、夜は声色が違って聞こえる。
これはこれで支配欲が満たされる感じがして…イイ。
自分の中にそんな欲求があったとは驚きだけど、人はみな誰しも己が知らない面を持っているもの。
今宵、一つ大人になったということだ。
「…ふう。ごちそーさまずらっ♡」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
ぱちり。
内なる咆哮を発しようとしたスマートフォンを片手で制す。
「ククク…今日も良い目覚め♪」
普段ならスヌーズとの連戦が繰り広げられるところ、函館に来てからというもの朝の調子がすこぶる良い。
そして、はたと気が付く。
「ああ…私、場所が変わって深く眠れてないのか…」
すっきり目覚めたくせにどこかぼんやりとするのは、きっとそういうことなのだろう。
それでもよく眠れるのは、
「…これが原因かしらね」
昨日と変わらず腰に引っ付いているルビィ。
暖かいし、密着してると安心もするし。
「それで、こっちも今朝もいるのね」
ルビィの布団には、なぜか相変わらず縮こまった理亞。
一体なんなのだろう…
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
タタタ…
「あ、理亞ちゃんいた~」
「ルビィ…」
「案外お寝坊さんなんだね! 聖良さんが、朝ごはんできたからって。行こ」
「…起こして」
「うゆ?」
「あ、脚に力が入らなくて……起こして」
「変な体勢で寝ちゃったんでしょー。はい、掴まって」
「…ありがと」
「理亞ちゃん、大丈夫?」
「え、なにが?」
「ちょっとお顔が赤いよ。お熱あるのかな」
「うそ…いや、なんでもないと思うけど…」
「念のため、後で聖良さんに体温計借りよ」
「うん」
「おはようございます、理亞。ルビィさん、ありがとうございます」
「おはよう、姉さま」
「ごはん、よそっておきましたよ。ルビィさんもそちらに。さあ頂きましょう」
「頂きます」「頂きます」「いただきます」
「頂いてます」「おらも」
もぐもぐチラッ もぐチラッもぐもぐ…チラッ チラッもぐもぐ…
(なんか頻度が上がってるわね…視線の対象は変わらずずら丸)
「あ! せいらさん、後で理亞ちゃんのお熱を計りたいです」
「熱ですか? そういえば、顔が赤いですね。理亞、優れない部分はありませんか?」
「う、うん…からだはなんともないんだけど」
「昨日も遅かったですからね。ごはんを食べ終えたら計りましょうか」
「きっと夜のうちにお布団を蹴散らしちゃったんずら」
「う! ううううるっさい!! おまえが言うな!」
「ずら?! おらはお布団ちゃんと着てたずら…」
(…やっぱりずら丸となんかあったのかしら)
◇ ◇
◇ ◇
「今日中に歌詞を完成させる!」
「させるびぃ!」
「…それなに?」
「宣言よ。強く意識して宣言することで、理想通りの結果を呼び込むの」
「へえ。セイントスノーの儀式?」
「セイントスノーのっていうか、姉さまと私の。小さい頃からのおまじないみたいなもの」
「二人の大切なもの、ルビィもやってよかったの?」
「…ルビィは良い。結構良い奴だから」
「えへへ…ありがとう理亞ちゃん!」
「は、早く取り掛かろう。宣言したからには絶対成功させるんだから」
「うん! がんばるびぃ!」
「出た…必殺技」
「これ理亞ちゃんにもあげよっか?」
(………「がんばりあっ!」)
「いらない。ださいし」
「ピギャ?!」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「パン買ってきたずら~」
「あんたいないと思ったら…昨日のとこ?」
「うん。すっごく美味しくて、気に入っちゃった」
「にしたって買い過ぎでしょこれ」
「みんなの分だよ! おら一人で食べるわけじゃないずら」
「もうお昼だもんね。ごはんにしよっか」
「私これもーらいっ」ヒョイッ
「あ! それルビィも食べたい!」
「勝負の世界は非情なものよ…」
「じゃあこれ貰っちゃうもん」ヒョイッ
「にゃ?! うう…ルビィ! 半分こ!」
「うんっ」
「こんな大量のパン…初めて見た」
「普段パンはあんまり食べないずら?」
「そ! そんなことないけど…」ススス…
「なんで離れるずら」
「別に……これ貰おう」ガサ
「おらもそれ食べてるとこずら! 美味しいよ」
「やっぱりやめとこう」スッ…
「ずらあっ?!」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「できた!!」
「うん。凄く良い!」
「衣装案も形になったもんね。これならなんとか間に合うかな」
「きっと間に合う。間に合わせる」
「うんっ!」
「でも…衣装作りまで視野に入れると、かなり怪しいかもしれない」
「それは大丈夫」
「え?」
「Aqoursにはね、おねいちゃん以外にも頼れるお姉さんがいっぱいいるの! 衣装は心配しないで」
「う、うん…わかった」
「振付は、理亞ちゃんのやつがあるもんね」
「思い付いたのを書き殴っておいただけだけど、これで本当に役に立つかな」
「大丈夫だよ! 曲のイメージができたから、それに合わせてところどころ変えていけばいいはずだよ」
「なんか…ルビィは凄いな」
「え?」
「私はいつも姉さまの後をついてきた。スクールアイドルにしても、それ以外にしても。だから、なにかを自分で作ったり決めたりするのが、すごく怖い。間違ってるんじゃないか、変なんじゃないかって、いつも怖い」
「理亞ちゃん…」
「それなのに、ルビィは凄い。口では怖いって言いながら、ちゃんと自分で決めて、動いて。私なんかよりずっと強いんだね」
「それは…ちょっと違うの」
「違う?」
「うん。ルビィも理亞ちゃんと同じで、いつだっておねいちゃんの後ろを追い掛けてきただけだから。なにか一人でするのは怖いし、嫌なの。それでもやってみたいって、やってみようって思えるのは、みんながいるから」
「みんな、って…」チラッ
「そう。Aqoursのみんな。ルビィ一人じゃなんにもできない。でも、足りないところを補ってくれて、間違ってたら間違ってるって言ってくれる…そんなみんながいるから、怖くても大丈夫なの。踏み出せるの。だから、凄いのはルビィじゃなくてAqoursのみんななんだよ」
「私には…姉さま以外に信じられる仲間って、いないな…」
「できるよ!」
「えっ」
「まだ見付かってないだけ、まだ出会ってないだけだよ! 理亞ちゃんに本当に仲間が必要になったときには、絶対に見付かるから!」
「ルビィ…ありがとう」
「うゆっ!」
コンコン
「私はそろそろ寝ますよ」
「あっ、姉さま」
「ルビィたちももう寝ます!」
「静岡のほうには、まだお戻りにならないのですよね?」
「は、はい。おねいちゃんたちにも連絡して、もう少しこっちにいるねって」
「親御さんにお話しされているのなら、私たちは構いませんので。納得できるまで、ゆっくりされていってください」
「ありがとうございます!」
「それでは、私は部屋に引っ込みますね」
「あ、姉さま…」
「どうしました? 理亞」
「えっと……ううん、なんでもない。お休みなさい」
「お休みなさい。また明日」
「今日も一緒に寝られるね!」
「う、うん…」ドキドキ…
◇ ◇
◇ ◇
ごそ…ごそ…
(っ! き、来た?!)
(ルビィ…ルビィガードを…って、あれ?! いない?! さっきまでそこらへんに転がってたのに!)
(待ってこれじゃ身を守るものが…予定とちが)
「お邪魔しまーすずら」スルスル
「 」
ぬる… ゾワッ
つつつ… ゾクゾクッ
ちゅ… ビクッ
「あああ…だ、めえ…ふあ…」
(だ、だめ…力が入らない…頭も回らない…なにも考えられない…)
(どうして? どうして毎日ずら子は私にいたずらするの?)
(一昨日、いつもの癖でトイレからこっちの部屋に戻ってこず、ちゃんと姉さまの部屋に戻っていれば…こうはならなかったの?)
(あ…あああ………だめ…)
「……ああああんっ」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「お邪魔しまーすずら」
ベッドから下り、善子ちゃんを跨ぎ、ルビィちゃんのもとへ。
なんだか函館の夜の恒例になってきた感じ。
ぶっちゃけ今日は別にお腹も減ってないけど、ただただルビィちゃんを頂きたくなってしまった。
うなじや首筋、耳の心地も…随分と舌になじんできた。
もう…ルビィちゃんナシでは眠れないからだに…っ、なんて。
…ん?
「起きてるずら」
「っ!」
触れる直前、ふと気付いた。
案の定、びくりと肩が跳ねる。
「なあんだ、待ってたずらね」
「だ、誰も待ってなんか…」
「お待たせずら♡」
「んあっ」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「……ああああんっ」
「…ふうっ、ごちそーさまずらっ」
つやつや。
とは、こういうときの心境を表すのかな。
いっぱい頂いて大満足、お肌もつやつやになった気分だ。
今日はあんまり抵抗してみせなかったな。
繋いだ右手に時折きゅうっと力が入るのが、なんとも言えず可愛かったなあ。
さて、じゃあベッドに戻るとしよう。
…ぎゅっ
「ん?」
布団を出ようとしたところで、右手に力が込められた。
それも束の間、すぐにぱっと離される。
「…また明日、ずらね」
頭をひと撫で、するりと布団を抜け出した。
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「函館の朝の恒例ね、もう」
アラーム直前の起床。
腰に付くルビィコバンザメ。
そして極端にうずくまる理亞の姿…もしかして寒いのかしら。
それなら暖房の温度を上げればいいのに。
自分の家なのだし。
「…あ、おはよう?」
「…おはよう」
防御姿勢から、無防備な仰向けへ。
起きてたらしい理亞と挨拶を交わす。
手のひらを太陽に透かすように、しげしげと自分の右手を見詰めてる。
室内じゃ、真っ赤に流れるあなたの血潮は見えないと思うけど。
呆けたような表情で、今日もやや紅潮気味に見える。
「…どうかしたの?」
「いや…べつに…」
「あ、そう…」
◇ ◇ 👀
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◇ ◇
「頂きます」「頂きます」「頂きます」「頂きます」「頂きます」
「今朝はみんなで食べ始められましたね」
「ごはんはやっぱりみんな揃って食べるのが一番ずら」
「花丸ちゃんはいつでも美味しそうだよ」
「余計なこと言わなくていいずらよ~」
「…肝心の誰かさんは心ここにあらずっぽいけどね」
「理亞。食事中に考え事は良くありませんよ。…理亞?」
「え、ああ、ごめんなさい。少しぼーっとしてて」ジッ
(とうとうチラ見ですらなくなった…一体なんなのよ…って、)
「大丈夫ですか? やっぱり体調が良くないのでは」
「ううん。大丈夫」ジーーッ
「そうですか? それならいいのですが…」
もぐもぐ…もぐもぐ…(ジーーーーーーッ)
(露骨が過ぎる!!)
◇ ◇
「いよいよ面接ね」
「が…がんばるびぃっ」
「緊張しっ放してたって仕方ないよ、ルビィちゃん。肩の力を抜いて」ポンポン
「う…うん、ありがとう花丸ちゃん」
「…………き、緊張するーう」
「えっ…」「………??」
「あの、理亞…そんなに緊張しなくても…ってかあんまりしてなくない?」
「する! してる! 緊張するるる」チラッ
「…まあ、肩の力を抜いて」
「緊張…し、すれ…緊張すれば…することを…」チラッチラッチラッチラッ
「……ずら丸。理亞が緊張をほぐしてほしそうなんだけど」
「ずら?」
「っ?! 津島善子おまえ…っ!」(ありがとう…ありがとう…)
(聞こえる…心の声が聞こえる…)
「理亞ちゃんも。肩の力を抜いていくずら」ポン
「っし!!」グッ
「やっぱ緊張してないでしょあんた」
「じゃあ、私たちが見送れるのはここまでね」
「行ってらっしゃい。ルビィちゃん、理亞ちゃん」
「いいいい行ってきもす」ガチガチ
「いいいい行ってこわす」ガチガチ
(ずら丸の意味ないじゃないの…)
「ルビィ、知らない人と話すの苦手…」
「姉さまがいないのがこんなにも不安だなんて…」
「緊張上等よ」
「善子ちゃん…」「津島善子…」
「知らない相手に主張をすることも、今までいつでも隣にいた人がいないことも、怖くて当然。不安で当然でしょ」
「そうずら。人は未知を恐れるもの。新しいことに緊張するのは正常な反応ずら」
「でもさ。自分たちで全部やらなきゃ」
「全て意味がなくなるずら」
「…うん。行こう、理亞ちゃん」
「うん。行こう、ルビィ」
「「がんばれ!」」
◇ ◇
◇ ◇
「ところで、ずら丸。あんた理亞になんかした?」
「ずら? なにもしてないよ?」
「うーそ! 絶対なんかしたでしょ!」
「そもそも、『なんか』ってなにずら…そう曖昧に言われると、してないことなんて一つもないずら」
「う…だから、その……ほ」
「ほ」
「惚れさせるようなことを…したのか、って訊いてんのよ…」
「惚れさせるう?」
「ハグとか、キスとか、そういうことしたんじゃないの?」
「なんでおらが理亞ちゃんにそんなことするの…」
「そんなの知らないわよ…」
「というか、その言い方じゃまるで理亞ちゃんがおらに惚れてるように聞こえるずら~。あはは」
「…………」
「あははは……え、うそ」
「私が見る限りではね…」
「全く気付いてなかったずら」
「ルビィも聖良さんも気付いてないと思うわ」
「だったら善子ちゃんの勘違いじゃないの?」
「ええー…うーん…そう言われちゃうとなあ。ずら丸にも心当たりないんなら、勘違いなのかしら」
「寝耳に水ずら…それに、おらと理亞ちゃん今までほとんど話したこともないよ。それが惚れてますって言われても、全くぴんと来ないずら」
「それは…ほら…ここ数日、同じ家で過ごして寝食共にしてるわけだから」
「その理屈で行くと善子ちゃんにも惚れてることになるずら」
「この短期間で惚れちゃうようなことをしたのよ! あんたが! 理亞に!」
「だからしてないずら…たった数日で顔見知りから惚れるに至るなんて、おらがどんな過激なことしたと思ってるの」
「よ…夜這いとか」
「梨子さんに影響され過ぎずら」
「…はあ。それもそうよね…ごめん、私の勘違いだったわ」
「そういうことになるとしたら、ルビィちゃんとのほうがよっぽど有り得ると思うずら。一緒に苦難を乗り越えた二人の間には、自ずと愛が生まれるものずら…」
「愛が…」ポーッ
「祝福するずら。ルビィちゃんと理亞ちゃんを」
「うん…祝福するわ…」
◇ ◇
***
コンコン
「姉さま」
「おや、理亞。それにルビィさん。どうしましたか?」
「もう寝るから、お休みなさいって言いにきた」
「今日は早いのですね」
「一段落ついたから、早めに寝るんです!」
「そうでしたか。連日遅かったですからね、休めるときにゆっくり休んでください」
「じゃあ、お休みなさい。聖良さん」
「お休みなさい、姉さま。姉さまもあまり遅くならないうちに休んでね」
「ありがとうございます。お休みなさい、二人とも」
ガチャ バタン
「今日くらい聖良さんと一緒に寝なくてよかったの?」
「う、うん。姉さまとはルビィたちが帰ったあとでも一緒に寝られるから」
「そっか、そうだね。みんなで寝るのは今しかできないもんね」
「それに…ずら子が…」
「うゆ? 花丸ちゃんがなあに?」
「な、なんでもない!」
「えー。変な理亞ちゃん」
「うるさい。ルビィに言われたくない」
***
***
「今日はみんなで揃ってお休みなさいできるずらね」
「昨日までは私たち先に落ちちゃってたからね」
「ルビィたちのお願いに付き合ってもらってるんだもん。当然だよ!」
「電気消すよ」
パチン
「明後日のライブが終わったら、ここもおいとまするのね」
「なんだか感慨深いずら~」
「ひ、人の家に勝手に感慨を持たないでくれる?」
「ルビィたちが帰っちゃっても、泣いちゃだめだよ」
「だ! 誰が泣くのよ!」
「ふあああ…おらはそろそろ寝ちゃうずら…」
「え?! ずら子、寝るの?!」
「え? 寝ちゃまずいの?」
「あ、ううん。なんでもないけど」
「せっかくみんなでいるからお喋りしたいんだよね、理亞ちゃん」
「お話ししたい気持ちは山々だけど…眠気…が…」グー
「落ちるの早っ! でも私も眠い。寝るわよ」
「明日またいっばいお話ししようね、理亞ちゃん」
「う、うん…おやすみ」
***
***
ドキ…ドキ…
ドキ…ドキ…
もぞ…
「!」
「うゆ…」もぞもぞ
(なんだ、ルビィか…)
ドキドキ…ドキドキ…
ドキドキ…ドキドキ…
(ずら子、あっさり寝たな…)
(でも昨日も私たちが寝るときは寝てたしな…)
(もしかしたら今日はなにもしないつもりかもしれない)
『…また明日、ずらね』
(…………)もやもやもや
***
***
体感ーー2時半ぴったり。
目覚まし時計を掛けたわけでもないのに、今日も目を覚ます。
からだが求めてる証拠か。
寝入りから睡眠時間が満足してるはずないのに、目はとてもぱっちりと冴えている。
今夜もルビィちゃんを頂かないと、再び眠りに就くことは叶わなさそうだ。
「そうじゃなくても頂くけど」
音が鳴らないように、抜き足、差し足。
無事に端の布団まで辿り着く。
あつらえたように空いた一人分の隙間。
からだを滑り込ませる。
「今日も起きてるずらね。お待たせしましたっ」
「…………」
「あれ?」
無反応。
そういう日かな。
「まあいいや。いっただっきまー チュ
「……?! ………?! ?!」
ちょっと待っ、なにがなにやら…
どうして今、口が
口、が
理亞ちゃんに塞がれている…?!
首と布団の間に左腕を差し込んで、
右手は右手を握って、
脚は脚に絡めて。
うなじに口付けを落とそうとした ところまでは、いつもと同じだった。
なのに なのに、どこで違った?
腕の中には理亞ちゃんがいて、
器用に顔をこちらに向けて、
唇を 塞がれ、て…いる…
そのまま何秒が、何十秒が経過したのか。
ぷは、と小さな声が口付けの幕切れとなった。
しかし、脳には酸素が届かない。
薄暗い部屋の片隅、布団の中で理亞ちゃんと見詰め合う。
その目は潤んでいて、まるで…まるで…
二度目の口付け。
そんな、有無も言わせず…
いつの間にやら両腕が首に回されていて、すがり付くような格好の理亞ちゃん。
吐息が熱く、舌はぬるぬると口内を駆ける。
口だけが解けてしまって一つになったかのよう。
混乱したままの頭で、わずか一点の快感だけを享受する。
だめ…まともに考えられなくなる…
先ほどよりも長い口付けが、ぷはっと終わる。
「えっと、理亞ちゃん…」
「なに」
「今の口付けは…」
「ずら子からなかなかしてくれないから」
oh…
話が何足か飛んでる。
いや違う、理亞ちゃんの中では飛んでない。
つまり、話の前提がずれてる。
『その言い方じゃまるで理亞ちゃんがおらに惚れてるように聞こえるずら~』
『たった数日で顔見知りから惚れるに至るなんて、おらがどんな過激なことしたと思ってるの』
『よ…夜這いとか』
理解した。
全て理亞ちゃんだったんだ。
ルビィちゃんの寝込みを襲っていたつもりが、その実あれは理亞ちゃんだったーーそういうことか。
表情を見るに、もう手後れ…
今さらここ数日の行いは間違いだったと伝えて意味はない、むしろ最悪の事態を招きかねないだろう。
逆転の手立ては…ない。
少なくともこの頭では思い付かない。
それならば。
「ずら子?」
「理亞ちゃん。おらの名前は、花丸ずら」
「…花丸」
「よく言えました」チュ
三度目はこちらから。
だってもう、混乱が解けてもいれば踏み止まる理由もない。
このからだは理亞ちゃんを求めているのだから。
「今日に限って真正面から受け入れてくれるなんて、どういう風の吹き回しずら?」
「だって、あと何日もしないうちに花丸たち帰っちゃうから…それに」
「それに?」
「少女以上のこと、されてもいい…されたいって、覚悟したの」
「 」
するりと、首に回されていた腕が離れる。
そのままころんと仰向けに転がって、
「花丸……きて」
理性が吹き飛んだ。
***
「理亞ちゃん♡」
「花丸っ♡」
チュッチュ イチャコラ
(がっつりヤってんじゃないのよーーーー!!!)
***
「長い間お世話になりました」
「なりましたっ」「なりましたずら」
「いえ、たいしたお構いもできずすみませんでした。皆さんが泊まっている間、とても楽しかったです。妹がたくさん増えたみたいでした」
?! あの女、私の可愛い妹を勝手に自分の妹に
はいはい静かにしててねー
「ところでその、理亞ちゃんは…」
「部屋に籠っています。皆さんが帰るからお見送りを、と伝えたのですが…よほど寂しいのでしょう」
「理亞ちゃん…」
「ずら丸、あんた呼んできなさいよ」
「ず、ずずずら?! どどどうしておらが…ルビィちゃんのほうが」
「もう分かってんのよ。早く行ってきなさいこのキス魔」
「ずらあああああっ!!///」ダッ
「あっ、花丸さん?!」
「呼んでくるとのことですので、少しお待ちください」ニコッ
***
コンコン
「理亞ちゃーん…」
スンスン…
「理亞ちゃん。まるたち、もう帰るよ」
「………」スンスン…
「お見送り、してくれないの?」
「…お見送りしたら、花丸が帰っちゃう」スン…
「お見送りしてくれなくても帰っちゃうずら…」
「なんで! なんでなんで!」ジタバタ ボフボフ
「そんなに叩いちゃ枕が可哀想ずら」
「…花丸は寂しくないの」
「それはもちろん寂しいけど…」
「函館と沼津だよ。そう簡単に会える距離じゃない」
「でも、年が明けたら会いにきてくれるずら?」
「それは特訓だから。花丸に会いにいくわけじゃない」
(そこは割り切れるのに…)
「沼津に帰らないと、ラブライブ!に出場することもできないから」
「そんなの分かってる。分かってるけど」
「理亞ちゃん」ハグッ
「花丸…」
「まるたち、約束したずら。決勝で再会するって」
「でも私たちは敗退した…決勝で会う約束はもう果たせない」
「それでも、もう一つの約束はまだ生きてるずら」
「もう一つの約束?」
「うん。今回のラブライブ!を、歴史に残る大会にするって。そのためには沼津に帰らなきゃいけないし、きっと理亞ちゃんたちの助けがなくっちゃ叶えられないずら」
「………」スン
「だから、まるは沼津に帰るよ。帰って、ラブライブ!で優勝して、また理亞ちゃんに会いにくるから。それまで、ちょっとだけ待っててほしいずら」
「…………………」
「…わかった」
***
***
時は流れ、春。
「私たちはやったんだ!」
「ラブライブ!で!!」
「優勝したんだ!!!」
「一緒に閉めよう?」
「嫌よ」
「一緒に閉めるずら…」
「嫌だってばーー」
「一緒に閉めるずら!! …お願いだから」
「…分かったわよ」
(なぜかみんなで歌う)
「私たちが過ごしてきた時間の全てが…それが輝きだったんだ」
***
***
「来週から沼津の高校に通うのか~」
「途中で学校が変わるって、不思議な感覚だね」
「やだなあ…中学時代のクラスメイトに会うの…」
「大丈夫だよ。善子ちゃん、きっと人気者になるよ」
「なにを根拠に言うのよ…あと、ヨハネ」
「あ。お~い、ルビィちゃん。善子ちゃん」
「曜さん」
「こんなところで珍しいね。たそがれてたの?」
「そんなところ」
「おとなり失礼っ。でもまあたそがれたくもなるよね~」
「あなたはどうせあれでしょ、高校生活の中で二種類の制服を着られる~って喜んでるんでしょ」
「ご名答! でも梨子ちゃんなんか三種類だよ、羨ましいな~」
「毎年違う制服を着るなんて、ぜいたく…」
「そういえば、花丸ちゃんは一緒じゃないんだね」
「あ、うん」
「あの子は今、函館よ」
「は、函館?!」
「約束を叶えたから、約束を果たしにいくんだってさ」
***
***
サクサクサクサク…
3月も終わるというのに、まだ雪は深い。
沼津ならば報道されそうなほどの積雪が当然のように続く。
三ヶ月ぶりのスノーブーツで、滑らないように坂道を踏み締める。
下は残雪、上は陽光。
空気は冷たく涼しいのに、一歩ごとにじわりと汗が滲む。
雪の中を歩くというのは、習慣がないとなかなか疲れる。
……サクッ
歩みを止める。
もう、歩く必要はなさそうだ。
どこともつかない中途半端な道半ば。
きたる衝撃に少々怯えて、ぐっと腰を落とす。
ザッザッザッザッ ザッザッ
せわしなく揺れるツインテール。
上気した頬は、寒さのせいか、走ってるせいか、はたまた興奮か。
防水加工の鞄を脇に下ろし、両手を広げる。
「ーーお待たせ、理亞ちゃん」
終わり
頂いたタイトルを蹂躙しただけのような気もするけど、これで終わりです
乙
おつです!
何だこの神SS………
理亞丸とか新しすぎてもう最高(語彙力
なにこの怪談・・・
函館回はサンシャインアニメの戦犯だよな結局