

ダイヤ「今から学校に提出する資料をまとめなきゃいけないけれど…。まあ、少しだけなら付き合ってあげるわ」
ルビィ「わーい!ありがと、お姉ちゃん♪」
ダイヤ「それで、ルビィは私と、何の遊びがしたいの?」
ルビィ「それはね………>>2だよ!」
ルビィ「花札やろうよ!小さい頃よく遊んだでしょ?」
ダイヤ「そうね。…… ええっと、確かこの辺にあったと思うんだけれど…」ゴソゴソ
ダイヤ「あったわ。何年も触れてなかったから、ケースが埃を被ってるわね」
ルビィ「早くやろ~」
ダイヤ「二人だから、花合わせは人数が足りないわね。こいこいにする?それとも誰かを呼んで花合わせを…」シャッフル
ルビィ「こいこいでいいよ。というより、こいこいがしたかったんだもん」
ダイヤ「……分かったわ。長丁場にならないよう6月ルールでいくわね。じゃあ早速、始めましょうか」
ダイヤが賭けた物:貞操
ルビィが賭けた物:ちゅー
ルビィ「ルビィが勝ったら、お姉ちゃんの純潔を汚せるんだね!やったー!」
ダイヤ「その代わり私が勝ったら、ルビィの唇を貰うわよ?」
ダイヤ(賭ける物が釣り合っていない気もするけど…。ルビィのファーストキスを奪えるならこれくらいの代価は必要ね)
ルビィ「これは負けられない戦いになるね!よーし、絶対勝つよ!」
ダイヤ「ふふ。私も、そう易々と勝ちを譲る気はないわよ?」
ルビィ「お姉ちゃん。順番決めよ~」
ダイヤ「ええ。……ほら、ルビィ。札を一枚引いて」
ルビィ「う~ん…。これだ、えいっ!」サッ
ダイヤ「私は…、これを」サッ
ダイヤ「『せーのっ!』で札を表に返して、月の早い方が初回の先行よ」
ルビィ「それぐらい分かってるよ~」
ダイヤ「………いくわよ?」
『せーのっ!』
下1:ルビィ
下2:ダイヤ
コンマ一桁の数字が小さい方が先行(0は10とする)
ルビィちゃんもダイヤさんを純潔って決めつけてるけどやりまくりの可能性だってあるゾ
ルビィ「あ、ルビィは猪さんだ!」
ダイヤ「私は菖蒲…5月の花だわ」
ルビィ「えっと、ルビィのは萩で、7月の札だから………」
ダイヤ「私が初回の”親”ね。じゃあ札を配っていくわよ」
ルビィ「お姉ちゃん。配る枚数間違えないでよ?」
ダイヤ「心配ご無用。配る枚数はちゃんと覚えてるわ」
ダイヤ「”親”と”子”にそれぞれ8枚ずつ、場にも表返した状態で8枚置いて、残りは山札として伏せておく」
ルビィ「流石お姉ちゃん。手際がいいね」
ダイヤ「慣れてるだけよ。さ、先行の私から始めるわよ」
ダイヤ(花札にはその名の通り、月ごとに代表される花や植物の絵が描かれています)
ダイヤ(同じ植物の札(月札)でペアを作り、それを自分の持ち札とし、持ち札の中で”役”を作るのが、このゲームでの点数の取り方です)
ダイヤ(ゲームの大まかな流れはこうです)
ダイヤ(自分のターンになったら、まず手札から一枚札を選び、それを場に出します)
ダイヤ(出した札と同じ月札が場にあれば、それらを自分の持ち札に加えることができます)
ダイヤ(その後、山札から一枚引き、場札に加えます)
ダイヤ(この時も、同じ月札があれば持ち札にすることができます)
ダイヤ(これで、1ターンは終わりです。……が、そのターンで役が揃えば、『あがり』か『こいこい』のどちらかを選択ができます)
ダイヤ(『あがり』を選択すれば、そのゲームを終わらせ、次のゲームに移ります)
ダイヤ(『こいこい』を選択すれば、そのゲームを続行できますが…。新たに役を揃えないと点数がもらえないため、『こいこい』をするかどうかの駆け引きが勝負を左右します)
ダイヤ(ゲームは1月から12月まで行い、最終的に点数が高い方が勝ちとなります。短縮として、6月までにすることもできます)
ダイヤ(………と、ルール説明は以上です。役に関しては、『趣があれば役』と思ってくだされば良いでしょう)
ダイヤ(私の拙い説明に付き合っていただき、ありがとうございます。ではそろそろ、ゲームを再開しますね)
参考サイト
ダイヤ(場には、『桐に鳳凰』に、タネ札が一枚、そして赤タンと青タンが一枚ずつ)
ダイヤ(私の手札には、『桜に幕』と、タネ札と赤タンが一枚ずつあるわ)
ダイヤ(でも、ペアになる札が少ないわね…。さて、どうしようかしら…?)
下
1.『藤にほととぎす』を取る(タネ狙い)
2.『菖蒲に赤タン』を取る(タン狙い)
ダイヤ(ここは、菖蒲の赤タンを取るのが吉………)
ダイヤ(なっ!?山札から引いた札が、『菖蒲に八つ橋』!!)
ダイヤ(やってしまったわ…。『藤にほととぎす』を出しておけば、タネをダブル取りできたのに…)
ルビィ「次はルビィの番だね。ふんふふ~ん♪」
ダイヤ「……桐があるのに、鳳凰は取らないのね?」
ルビィ「まあね♪ あ、たけのこ…じゃなくて松か。揃わなかったかー、残念」
ダイヤ(三光狙いではない…?カス集めも考えられるわ。ルビィは一体、何を狙っているの…?)
ダイヤ(いえ…。揺さぶられてはダメよ)
ダイヤ(取れるのは藤のみね…。ああ、さっきのミスが悔やまれるわ…)
ダイヤ(藤のペアを取って、山札から一枚引く………)
ダイヤ(っ!来たわ!『雨』の札!!)
ダイヤ(『小野道風にカエル』!最大役『五光』のうちの一枚にして、唯一植物の名を冠さない雨の札!)
ダイヤ(柳でペアが揃った!ここで雨を取れたのは大きいわよ)
ルビィ「あ、雨とられちゃった…」
ルビィ「………まあでもいいや。たけのこ…じゃなくて松のカス札を取って…」
ダイヤ(ルビィはやはり、カス狙い…?そんなに手札の引きが悪かったのかしら?)
ルビィ「あ、すごい!紅葉のカス札も揃った!」
ダイヤ「!?」
ダイヤ(ルビィのカス札が、6枚に…!)
ダイヤ(早ければ次の回には、役を揃えられてしまう…!)
ダイヤ(しかし…私には、揃えられる札が一枚もない…)
ダイヤ(ああ…。腹をくくりましょう…)
ダイヤ(あ…)
ルビィ「~♪」
ダイヤ(奇跡!奇跡よー!)
ルビィ「順調順調~♪」
ダイヤ(!!)
ダイヤ(『芒に月』が来たわ!)
ダイヤ(更に場に桜も来た!手札の『桜に幕』を出せば、『雨四光』にリーチ………)
ルビィ「カス!10枚だよ!」
ダイヤ(私の雨四光が…。あとちょっとで、高得点を取れたのに…)
ダイヤ「………ルビィ。こいこいしなさい」
ルビィ「へ…?」
ダイヤ「『カス』は10枚揃えてようやく1ポイント。そこからカス札を増やすたびにポイントが加算されていくわ」
ルビィ「うん。知ってるけど…」
ダイヤ「ルビィ…。あなたは黒澤家の人間として、高みを目指さなければならないの」
ダイヤ「だから、もっと高得点を狙うのよ!大人しく私のためにこいこいしなさい!」
ダイヤ(ルビィがこいこいすれば、まだ私にも勝つ可能性が出てくる…)
ルビィ「いやだ。ルビィあがります!」+1pt!!
ダイヤ「る、ルビィ!!」ググッ
ルビィ「え…?ちょっ、お姉ちゃん!顔、近っ…」
チュッ
ダイヤ「……っ!?」
ルビィ「~~~!!///」
何わろ当事者
ダイヤ「んっ……ぁっ…」
ルビィ「って、いつまでしてるの!バカぁ!」
ダイヤ「痛い!」
ルビィ「まだ勝負もついてないのに、ルビィと、その…、ちゅーするなんて…。お姉ちゃん、最低!」
ダイヤ「……でも、どちらが勝っても結局は、キスすることになるじゃない?」
ルビィ「そうだけど…。勝負は残り5月分あるんだからさ………早く終わらせて……その、約束を…///」
ダイヤ「……分かったわ。あ、もし私が勝ったらもう一度キスしてもらうわよ?」
6月勝負の末、『五光』『猪鹿蝶』『赤タン』『青タン』の大役満で大きく差をつけたルビィが圧勝した。
ルビィ「お姉ちゃん、わざと負けてくれたんだね。ありがと♪」
ダイヤ「……私は、どうなってしまうの…?」
ルビィ「安心して♪優しく、扱ってあげるから………」モミモミ
ダイヤ「ああっ!る、ルビィ!そこはダメ………あっーーー!」
翌日
ルビィ「お姉ちゃんー、遊ぼ~!」
ダイヤ「また…?昨日遊んであげたでしょ。お姉ちゃん、一人で生徒会の仕事を回してるから忙しいのよ」
ルビィ「でもルビィ、お姉ちゃんと遊びたいなぁ~?ルビィと遊んだほうが仕事の能率も上がると思うよ?」
ダイヤ「………」
ダイヤ「しょうがないわね…」フフッ
おわり
花札出来ないと毎年夏場に世界救えないから覚えなきゃね
|c||^.- ^|| どちらが勝っても幸せになるゲームですわ
|c||^.- ^|| 姉よりすぐれた妹なぞ存在しないですわぁ!!