

果南「センター?私が?」
千歌「うん!この前投票あったでしょ?それで果南ちゃん一番だったの!」
果南「へぇ、そうなんだ」
鞠莉「あっれぇあんり嬉しくないの?」
果南「いや、そういうわけじゃ、」
梨子「果南さんに合う曲を作るので、頑張ってくださいね」ニコッ
善子「記念にプレゼントも用意してあげるわ!」
果南「あっはは…いいよいいよ。そんな大袈裟にしなくても」
曜「いやいや!果南ちゃん!センターだよ!センター!」
果南「わかった、わかったって…」
果南「私が1位かぁ…」
果南(1回目は…曜がセンターだったよね)
果南(ていうか私ビリッケツだし…。本当に正式な投票なのかな)
ダイヤ「…果南さん?どうかしました?」
果南「え?いや、」
ダイヤ「センターのプレッシャーは大きいかもしれませんが、果南さんならきっと大丈夫です」
鞠莉「そうよ!なんたって果南はsuper girlなんだから」
果南「うん。ありがと」
果南「…」
果南(そういえば考えたことなかった。投票とか、人気とか、全然)
果南(今まではAqoursのみんなと一緒にスクールアイドルがやれて楽しいって思ってた。それに今も。でもいざ自分がセンターなんて)
果南「…おっかしいな。小さい頃からプレッシャーには強いと思ってたんだけど」
果南「参ったなぁ…」
ピトッ
果南「…!冷たっ」
鞠莉「チャオ♪帰らないの?もうみんな帰っちゃったよ」
果南「…鞠莉の方こそ、もう最終下校時刻じゃないの」
鞠莉「理事長の仕事が忙しくって♪部室に電気がついてたから寄ってみたのよ」
鞠莉「…珍しいね」
果南「…?」
鞠莉「滅多に見ない顔してる」
果南「あ~…わかっちゃうか…」
鞠莉「ふふっ…当たり前よっ!果南を何年見てきたと思ってるの!」
鞠莉「多分その顔ならちかっちもわかるわよ?」
果南「あはは、千歌はああ見えて勘がいいからね」
果南「…ま、プレッシャーがないって言ったら嘘になるよ」
鞠莉「…大丈夫よ、果南はダンスも上手だし」
果南「そうかな…。それによくわからないんだ」
鞠莉「…?」
果南「Aqoursの一員として、みんなとやってきてここまできて…本当に楽しいし、満足してる。けど投票とかそんなので人気をつけても良いものなのかなって…」
果南「ごめん、良い言葉が見つからないよ。別に悪い意味じゃないんだけどね」
鞠莉「あれぇ?もしかして私が8位のこと気にしてくれてるの?」
果南「いや…そういうんじゃ、うーん。みんな可愛いじゃん」
鞠莉「…流石ハグ魔ね」
果南「揉み魔の鞠莉には言われたくないよね」
果南「正直、1位が自分なのも二つの意味で戸惑ってる。とりあえず不安ばっかなんだ」
果南「体は鍛えたら強くなれるけど、心は案外無理なもんだね…ふふ」
鞠莉「…果南のそういうとこ、変わってないよね」
果南「…どういうこと?」
鞠莉「何があっても自分より周りを優先するとこ。それで痛い目見たの覚えてるでしょ?」
果南「うっ…だからこうやって話してるんじゃん」
鞠莉「そうね…」
果南「それに自分1人ならいいけど…。失敗したら8人全員に迷惑かけちゃうし」
鞠莉「ふふ…今更?フツーに考えて、どのライブもそうじゃない」
鞠莉「センターとか気にせずに、果南は果南のままでいいの」
果南「それはそうなんだけど……うーん!わかんない!」
鞠莉「まだ時間はあるし、じっくり考えればいいよ」
鞠莉「マリーはいつでも果南の味方デースから!」
果南「…うん」
『間も無く~9番線に~』
果南(イマイチ踏み切れないっとこなのかな…)
果南(…私ってこんなネチネチ考える人だったっけ…)プシュー
果南(…とりあえずやれるだけやって、考え事はそっかかな)ガタンゴトン
果南(…)
果南「ふわぁ,…」ガタンゴトンガタンゴトン
果南「…」
果南「スー…スー…」
果南「…!やっば、寝ちゃってたか」プシュー
果南(今日は家の手伝いもないけど…真っ直ぐ帰った方がいいかな)タンッ
果南「…ただいまー」
果南「ってあれ?父さん?」
果南「…おかしいな。この時間は海にはいないハズ…」
ガタッ
果南「…?」
「すみません、どちら様ですか?」
果南「え?っと、え?」
ロリ果南「誰…ですか?」
果南「うっわぁ!!って…私?」
ロリ果南「はい?」
果南「えぇ…えーと、あっ、名前!お名前は?」
ロリ果南「松浦果南ですけど…」
果南「果南ちゃんか。あのお父さんとかは…」
ロリ果南「今は海に潜っていていません。もしかしてお客様でした?」
果南「ううん!!ありがと!じゃ!」バッ
果南(…疲れてるのかな、私。きっとそう。色々考え事があったから…うん)
果南「…」トボトボ
果南「…タイムスリップ…?なんて、あり得ないよね」
果南「…鞠莉とダイヤ…は?」
果南(遠くないし…行ってみようかな)
果南「…」テクテク
果南(…地形が違う。明らかに昔見た景色だ。…もしかして鞠莉やダイヤも…)
果南「…考えすぎかなぁ」
(でもさっきの私をみる限り小学生くらい?)
果南「…小学生」
『鞠莉~はぐはぐ♪』
『きゃっ…!カナン?!』
『私も入れてください!』
果南(…ちょっと懐かしいかもね)
「…カナン?」
果南「…え?」
果南「鞠莉と…ダイヤ?」
ロリ鞠莉「カナンよね…?いつの間にそんなに大きく…」
果南「えっと…。人違いじゃないかな」
ロリダイヤ「そうですわ鞠莉さん。違いますわ」
ロリ鞠莉「…おっかしいなぁ、カナンだと思ったのに」
果南(危なかった…流石に私が2人いると後々まずいことになりそうだしね…)
果南(ていうか…このままじゃ帰れないよね。信じ難いけど絶対現代じゃないし…)
果南「はぁ~」
ロリ鞠莉「なんでため息ついてるの?」
果南「うわぁ!?っていたの?!」
ロリ鞠莉「なんか大変そうだったから」
果南(…昔から本当に鋭いよね)
ロリ鞠莉「…本当にカナンじゃないの?」
果南「…う、う~ん。ごめんわかんないや」
ロリ鞠莉「う~ん。絶対カナンだと思ったんだけどなあ」
果南「…」
(流石鞠莉……)
果南「ねぇ、鞠莉。なんか、ジュース買いに行こっか。私買うよ」
ロリ鞠莉「うん。…なんで私の名前知ってるの?」
果南「あっ…えっと、さっきの黒髪の娘から教えてもらったんだ」
ロリ鞠莉「ふ~ん」
果南「…ジュース、何がいい?」
ロリ鞠莉「トロピカルジュース?」
果南「ごめん、ワンコインにしてもらっていいかな…」
ロリ鞠莉「ん~」ピチュー
果南「ごめんね。お姉さん、全然お金なくて」
ロリ鞠莉「ん~ん!ありがとう!」
果南「…」
ロリ鞠莉「お姉さん、帰らなくていいの?」
果南「…そうだね。まだ…」
ロリ鞠莉「お姉さんって無職?」
果南「えっ?!いや、まだ高校生だよ」
ロリ鞠莉「へ~!もっと大人なのかと思ってた!」
果南「そんなに大人に見える?」
ロリ鞠莉「うん!渋い!」
果南「…はは、あんまり嬉しくないね…」
ロリ鞠莉「高校って楽しい?」
果南「…うん。とっても楽しいよ」
果南「今は…ちょっと悩んでるけど」
ロリ鞠莉「へぇ~。お姉さん、あんまり悩み事なさそう」
果南「そうかな…。そう見える?」
ロリ鞠莉「考えるより体が先に動くっていうか…」
果南「当たってるよ」
果南「部活動でね。色々頑張ってはいるんだけど」
果南「今度私が中心になるんだ。なんかプレッシャーとか色々あってね」
ロリ鞠莉「ふ~ん」
果南「スクールアイドルっていう部活動なんだけどね…」
ロリ鞠莉「うんうん」
果南「そこで千歌って娘が本当に面白くて」
ロリ鞠莉「うんうん」
果南「あとはこの前の部活でね~」
ロリ鞠莉「へぇ~!とっても楽しそう!」
果南「…っていうわけで、色々と問題もあったりするんだよね」
ロリ鞠莉「ふ~んふんふん」
果南「あっ、ごめんね。ちょっと夢中になって」
ロリ鞠莉「ううん!全然!お姉さんとっても幸せそうに話すから、安心しちゃった」
果南「幸せそう…?」
ロリ鞠莉「うん。さっきまでちょっとだけ辛そうだったのに。本当にAqours?だったっけ、のみんなが好きなんだね」
果南「Aqoursのみんな…」
ロリ鞠莉「私も…そんな人にもっと出会えたらいいな…」
果南「大丈夫」
ロリ鞠莉「へ?」ポフッ
果南「絶対出会えるよ。この先」
果南「ありがとう。鞠莉、もう遅いから早く帰るんだよ」
ロリ鞠莉「…う、うん。バイバイお姉さん」
果南「…うん」
ロリ鞠莉「…また会える?」
果南「絶対会える!」ニコッ
ロリ鞠莉「よかった~!次はまたジュース買ってね!」
果南「あはは…安いものになっちゃうけどね…」
コツコツ
果南「…」
『まもなく~発車致します』プシュ~
果南(ちょっと喋りすぎちゃったかな。柄でもないけど)ゴトンゴトン
果南(…Aqoursのみんなが好き、か)
果南「そういえば…そうだったよね」
果南(投票とかセンターとか、それも大事だけど)
果南(私はAqoursのみんなと踊ったり歌うのが大好きだったんだよね)
果南「人に言われて改めて気付くって…あるもんだなぁ」トクントクン
果南(心臓がなってる…。緊張…?も少しあるけど、今は何より早くみんなと練習がしたい)
果南(私がセンター…。だけど…)
果南(迷惑かけたらどうしようとか、上手くやれるか、とか、そうじゃないよね)
果南(みんなとどうやって楽しむか)
果南(1年の時…鞠莉に言われたことをもう一回鞠莉に言われるなんてね)
ガタンゴトン
ロリ果南「ねぇ!」
果南「…!え?」
ロリ果南「…スクールアイドル、楽しい?」
果南「…うん」
ロリ果南「…よかった」
ロリ千歌「果南ちゃん!」
果南「…千歌?に、みんな…」
ロリAqours「待ってるから!」
果南「……うん」
プシュー
果南「…ん」
果南「…また寝てたか…」
果南(さっきのは夢…?かな)
コツコツ
果南「ここは…」
「果南ちゃん!」
果南「…千歌!」
果南(無事戻れたってことかな…。それとも、さっきまでのは…夢とか?)
果南「よくわかったね」
千歌「ふふっ…何と無くね!」
「「「ぅぅん!」」
曜「待ってたよ!」
梨子「良い曲ができたよ」
花丸「おいも焼けたずら!」
ルビィ「練習もバッチリです!」
善子「クック…全てのリトルデーモンの行動は…お見通しなのよ」
ダイヤ「生徒会の仕事もたっぷりありますわよ」
鞠莉「一緒に帰るデース♪」
果南「…(みんな)」
果南「…うん」
ピィィィー
果南「……」
果南(…夢じゃなかったのかもね。本当に)
果南(バイバイ、悩んでた私)
-帰り-
鞠莉「…なんだか顔が違うけど、何かあったのかなぁん」
果南「あはは。鞠莉って本当、どこでも鋭いよね」
鞠莉「…どこでも?」
果南「んーん!なんでもないよ」
果南「…そうだ、鞠莉。ジュース奢るよ」
鞠莉「ええっ?一体どうしちゃったの果南」
果南「いーのいーの!ほら行くよ!」
鞠莉「う、うん…」
果南「私ね。誰かさんに教えてもらったんだ」
果南「センター、緊張するけど」
果南「やっぱり楽しまないと損だよね、それこそ鞠莉みたいにさ♪」
鞠莉「ふふ…やっと果南って感じがしてきたわね」
果南「あははっ、そうかな」
鞠莉「…センター頑張ってね」
果南「…うん」
果南「…ありがとね」
鞠莉「へ?」
鞠莉「お礼言われるようなことしたっけ」
果南「細かいことはいーの。まっ、お互い頑張ろう」
鞠莉「脳筋さんにはピッタリの趣向ね、ノるわ」
果南「失礼だなぁ…」
果南(自信があると言ったら違うと思う。でも今は、楽しめるかって聞かれたら胸を張って返事ができる。そんな気がする。Aqoursの9人で集う幸せが…曲にも込めれればなって、そう思った)
果南(みんなのように可愛く踊れないかもしれない、だけど…)
果南(私は私らしく踊ってそんな私を気に入ってくれる人がいたらいいなって思うよ)
ロリ鞠莉がロリダイヤに未来果南のこと話して、そこから初代[Aqours]って名前が生まれたんじゃないかって妄想までさせてもらった
pvの果南ちゃんカッコよすぎ惚れた
良かったぞ
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