

~朝バス~
千歌「ねー梨子ちゃん。あのね、聞きたいことがあるんだけど……」
梨子「え? いいよ、何でも聞いて」
千歌「本当?」
梨子「うん」
千歌「じゃあ聞くね」
千歌「梨子ちゃんの……今日のパンツ、何色?」ヒソヒソ
梨子「は?」
梨子「千歌ちゃん? 何を馬鹿なこと聞いてるのかな?」ジト-
千歌(わっはぁぁぁそのジト目、いいよぉ実にいい!!)
千歌(大きなツリ目に軽蔑を抱かせることでこれほどの芸術が生まれるなんて)
千歌(こんなにもジト目が可愛い子に出会えるなんて)
千歌(生まれてきてよかったぁぁぁ!!)
梨子(わぁ、パンツの話で鼻息荒くしてる……千歌ちゃんのスケベ)
千歌「だからさぁ、都会の子はどんなパンツを履いてるのかなってぇ気になって~」
梨子「別に変わらないわ。千歌ちゃんと一緒よ一緒」
千歌「そ、そんな……」
千歌「そんなこと、私の履いてるパンツを知ってなきゃ言えないよね!?」
梨子「はぁ!?」
千歌「今朝カーテン開けっ放しで着替えたから、覗かれてたんだ……」
梨子「いやいや、覗いてないから!!」
千歌(きっとジト目でパンツ見られてたんだ……ビバ☆興☆奮☆!!)
梨子(下着見られてると思って喜んでるよこの子……気持ち悪い)ジト-
千歌「梨子ちゃん、だっこ」
梨子「え?」
千歌「だっこだっこ! だっこしてくんなきゃやーだー!」
梨子「えぇ~……しょうがないなぁ」
千歌(あれ? 子供みたいに甘えたら呆れてジト目してくれるかと思ったけど)
千歌(甘えんぼ作戦は失敗か)
梨子「ほら、おいで」
千歌「やっぱいいや」
梨子「!?」ガ-ン
千歌「なんで怒ってるのー?」
梨子「知らないっ」
千歌(そっぽ向いちゃってるけど、怒ってる時は絶好のジト目チャンス!)
千歌(何しよ何しよ何しよ)
千歌「ふっ(耳に息を吹きかける攻撃)」
梨子「ひゃわっ! もう千歌ちゃんっ!」ジロッ
千歌(微妙にジト目じゃない。こいつぁとんだ天邪鬼だぜ)
~学校~
千歌「教科書忘れた! 梨子ちゃんみーせーて」
梨子「えー、また?」
千歌(わすれんぼ作戦で梨子ちゃんに迷惑かけることでジト目を誘うのだ)
曜「机に入ってるじゃん。千歌ちゃんはうっかりさんだなぁ」
千歌「本当だあはは(ちくしょう)」
~お昼休み~
千歌「お弁当のお箸忘れた!」
曜「そこにあるじゃん」
千歌「ふんっ」ボキッ
曜「!?」
千歌「梨子ちゃん、あーんしてー」
梨子「もうしょうがないなぁ。はい、あーん」
千歌「もぐもぐ(梨子ちゃんの優しさが裏目に……ジト目への道は険しいな)」
曜「お箸を折った……」
千歌「ふんふんふーん」カキカキ
梨子「千歌ちゃん何してるの?」
千歌「ノートに落書きしてるの」
梨子「勉強したら?」
梨子(何を描いてるかと思えばメンバーの似顔絵かな。キャラクターみたいになってる)
梨子「今描いてるのは私?」
千歌「そうだよ」
梨子(なんで私の絵はこんなに怒った顔してるんだろう)
梨子(ひょっとして、千歌ちゃんにとって私は怒りんぼのイメージなの!?)ガ-ン
千歌(ジト目梨子ちゃんを自給自足するのだ)カキカキ
千歌(ジト目梨子ちゃんを自給自足するのだ)カキカキ
ここ死ぬほど可愛い
千歌「梨子ちゃん! ほら、ほら!」
梨子「なに?」
千歌「じゃーん! カエル!!」
千歌(梨子ちゃんはカエルが嫌いだ。だからカエルと遊ぶ私を軽蔑の目で見るはず!)
梨子「可愛いわね」
千歌「え」
梨子「カエルさん、お元気ですか? ゲコゲコ~!」
千歌「えーーーーーーー!! 梨子ちゃんがカエル好きになっちゃったーーーーーーー!!」
梨子(怒っちゃダメよ梨子! イメージアップするのよ!)
梨子ちゃんがカエル好きになっちゃったというニュースは瞬く間に広がった。
曜「梨子ちゃん、カエルのぬいぐるみあげる」
ルビィ「ルビィからもカエルさん柄のマグカップをどうぞ」
鞠莉「カエルプリントのパンツをプレゼントするわ」
梨子「あ、ありがと……」
千歌「よかったね梨子ちゃん」
梨子(よかったねじゃないわよ千歌ちゃんの大声で内浦中に嘘のカエル好き情報が響き渡っちゃったじゃないのどうしてくれるのよもーバカバカバカ)ジト-
千歌(ジト目きた! なんで!? 分かんないけど可愛いいいいいっ!!)
この2枚目がたまらんのですよ
千歌「梨子ちゃん……梨子ちゃん……」
曜「ねえ千歌ちゃん」
千歌「えへへ……梨子ちゃん……」
曜(最近の千歌ちゃんは梨子ちゃんに夢中だ)
曜(おのれ梨子ちゃんめ、千歌ちゃんを虜にしてどうするつもりなんだ)
曜「待ってて千歌ちゃん。私が梨子ちゃんの陰謀を暴いてみせる!」
千歌「へぁ?」
曜「梨子ちゃん!!」
梨子「ひゃいっ!? なに、いきなり大きな声で……?」
曜「千歌ちゃんは私が守る!」
梨子「そ、そう。がんばってね」
曜「うん!!」
梨子(どうしたんだろう突然、深刻な顔して……)
曜「絶対絶対守るからね!」
梨子「……??」
千歌「あ、曜ちゃん。梨子ちゃんの陰謀ってなーに?」
梨子「!?」
梨子(私の陰謀……? ひょっとして千歌ちゃんに壁クイしてもらう計画が曜ちゃんにばれてる!?)
曜「それはね」
梨子「わぁーーー!! カエルのものまね! ゲコゲコーーー!!」
千歌「梨子ちゃん、大丈夫?」
曜(やはり何か企んでいたな。私の目は誤魔化せないぞ)
千歌「最近梨子ちゃんのジト目率が減ってる」
千歌「私の奇行にすっかり慣れちゃったのかもしれない」
千歌「このままじゃ永遠にジト目梨子ちゃんとお別れだよ……」
千歌「……おや?」
善子「お待たせ、リトルデーモン。闇の宴が始まるわ」
ルビィ「善子ちゃん遅刻だよ」
花丸「おーそーい。待ちくたびれたずら」ジト-
善子「フッ、堕天使は遅れて登場するものよ」
ルビィ「あはは」
花丸「…………」ジト-
善子「ご、ごめんってばぁ」
千歌「あれは……!」
千歌(花丸ちゃんの優しい眼差しが鋭く光っている)
千歌(おしとやかな性格とのギャップ萌えにより魅力10割増しとなったその瞳は……ザ・クイーン・オブ・ジト目!!)
千歌(素敵過ぎるよ~~~~!!!)
~翌日~
千歌「花丸ちゃん!」
花丸「ずら?」
千歌「堕天使チカチー降臨!」
花丸「あはは、千歌ちゃんおかしいずら」ケラケラ
千歌(あれっウケてる。こんなはずじゃなかったのに)
千歌(堕天使になるだけじゃダメだったんだ……)
千歌(そうだ、オナラをしたらジト目してくれるかも)
千歌(作戦変更! プー屁こき大作戦!!)
千歌「ふんっ……ぐぬぬ……」
花丸「!!」
花丸(顔を真っ赤にしてお腹に力を入れている)
花丸(ひょっとしてこれは「お腹を殴って」のサイン!?)
花丸(千歌ちゃんが腹パンマニアだなんて……とんだドMずら。軽蔑するずら)ジト-
千歌(オナラ出てないのにジト目キターーーーー!! きゃわいいいいいいよおおおおおお)
千歌「破壊力抜群だった……」フラフラ
千歌「でも、なんか物足りなかったなぁ~」
梨子「あ、千歌ちゃん」
千歌「梨子ちゃん!」
千歌(やっぱり私は梨子ちゃんのジト目が好きなんだ)
千歌(ごめんね、浮気して……もう二度と他の子を追いかけたりなんてしないからね!!)
梨子「千歌ちゃん、これやって」
千歌「なになに、この本の通りやればいいの? えっと、まず相手を壁ドンして……」
梨子(こい、こい、こい……!!)
千歌「といやー!」ドン
梨子「!!」
千歌「顎をクイッてするの?」クイッ
梨子(きゃーーーーーーーーーーーーーーー/////)ドキドキドキドキドキドキドキ
梨子「しあわしぇ……はふん」バタッ
千歌「梨子ちゃん!?!?!?」
曜「見てしまった」
千歌「よ、曜ちゃん。違うの、これは梨子ちゃんがなんか倒れて……」
曜「迂闊だった……陰謀の主が、まさか千歌ちゃん自身だったなんて」
曜「私は大事な友達を守れなかった……!!」
千歌「う……うわぁんごめんなさい~~~! 梨子ちゃんのジト目が見たかっただけなんです~~~~~!!」
梨子「え? 何て?」
今電車の中なのにめっちゃニタニタして読んでる…
千歌「うわ、生き返った」
梨子(私のジト目が見たい? それって私のジト目が見たいってこと?)
梨子「千歌ちゃん」ジト-
千歌「はうんっ(ああっ久しぶりの梨子ちゃんジト目だぁ~~~~!!)」ハァハァハァハァ
曜「千歌ちゃん!?」
梨子(あんなに蕩けきった顔して……やっぱり千歌ちゃんは私のジト目が見たいんだ)
梨子(最低だわ。友達にジト目されて発情期の猫みたいに興奮するなんて)ジト-
千歌「ひゃめぇっ、もう限界らのぉ……//////」
曜(千歌ちゃんがおかしくなった。やっぱり梨子ちゃん、何か企んでいたな!!)
曜「そうはさせるかー!」ドン
梨子「きゃっ!?」
曜「白状するんだ。千歌ちゃんをどうするつもりなの?」クイッ
梨子「!!??//////」
梨子(よ、曜ちゃんの壁クイ……!? あんっ、そんな……まさか私、曜ちゃんにときめいちゃってるの……!?//////)ドキドキドキドキ
曜「どうなの、梨子ちゃん!!」
梨子「あひっ、あ、ぁぁ……///」バタリ
曜「梨子ちゃん!?!?」
曜「死んだの……?」
梨子「……っ……っ」ビクンビクン
曜「私、梨子ちゃんを触っただけなのに……」
ルビィ「見ちゃいました」
曜「!!!!」ギクゥゥゥッ
ルビィ「大変だよ~~~~曜ちゃんが梨子ちゃんを~~~~!」
曜「わーーーーーーーお願いします誰にも言わないでーーーーー!!」
ルビィ「例えルビィが黙ってても自分の罪から逃れることはできないよね」
曜「そうだよねぇ……」
ルビィ「大変だよ~~~~曜ちゃんが」
曜「プリン奢らせてください!!!!!」
ルビィ「うむ」
ルビィ(「奢らせる」ではなく「奢りたいと思わせる」それがスクールアイドルに必要な『カリスマ』なんだよね)
ルビィ「えへへ。プリンっプリンっ」
曜「お待たせしました!! 最高級プッ○ンプリンです!!」
ルビィ「よろしい。ルビィは今からプリンを食べるので、曜ちゃんはルビィの椅子になってください」
曜「ぐぬぬ、弱みを握ってるからって偉そうに!」
ルビィ「すーーー……大変だよ~~~~曜ちゃんが」
曜「どうぞお座りください私めの背中でよろしければいくらでも!!!!!」
ルビィ「うむ」
千歌(気がついたらルビィちゃんと曜ちゃんがSMプレイをしていた)
梨子(引くわぁ)
千歌「そろそろ帰ろ」
梨子「うん」
千歌「ねぇ梨子ちゃん、またジト目して?」
梨子「いいけど、千歌ちゃんも壁クイしてね」
千歌「うん! 千歌ね、梨子ちゃんのためなら何だってするよ」
千歌「だって梨子ちゃんのジト目が見たいもん!」
~おしまい~
曜ちゃんぇ…。