ことりぷらす

善子「そう、ここにセンサーがついてて自動で部屋を掃除してくれるのよ」

花丸「自動で？凄いずら～未来ずら」

=○

花丸「待って！待つずら！」

善子「ダメよ！ずら丸！今この子は我がリトルデーモンとしての責務を果たそうと必死に頑張っているのよ！」

((○))

花丸「あ、なんか隙間に挟まって動かなくなったずら」

善子「もうっ！このポンコツ！」

花丸「ああっ！？」

善子「！？」ﾋﾞｸｯ

花丸「これは何ずら！？輪っかから風が出てるずら！」

善子「あーこれは扇風機ね」

花丸「なんで羽が無いの？」

善子「あんたみたいなのが誤って羽に指を突っ込まないように、工夫してあるのよ」

花丸「よしこちゃんはマルを何だと思ってるの？」

善子「アホ丸ならやりかねないと思って」

花丸「酷い～」

花丸「でも凄いずらねぇー！この家は内浦より未来にあるずら！」

善子「フツーよフツー」

善子「あそこが遅れてるだけ！」

花丸「涼しいじゅらー」　彡Ѻ

善子(来るのがコイツじゃあんま張り合いないわね…)

花丸「ここがよしこちゃんの部屋かな？」ｶﾞﾁｬ

善子(でも楽しそうなずら丸が見れただけでも…)

善子「って勝手に部屋に入るな！」

花丸「ご、ごめん…」

花丸「何かまずかったずら？」

あっ,続けて?

善子「許可を取れってこと！」

花丸「じゃあ入ってもいい？」

善子「え？あっいいけど…片付けるから時間を…」

花丸「やった♡」ｶﾞﾁｬ

善子「あっ」

堕天使グッズ「…」

花丸「…」

善子「み、見るなぁ！」

花丸「まあ、予想通りずら」

善子「」

善子「そうね清廉で神聖な場所こそ美しい私に相応し…」

花丸「あっ、これ幼稚園の時のアルバムずら」

善子「無視すんなぁ！ってかアルバム勝手に見るな！」

花丸「ちっちゃいよしこちゃん可愛いずら～」

善子「ちょっ！」

花丸「ん？あっ、これマルも写ってる！」

花丸「これも…これも」

花丸「ここのページはオラとよしこちゃんばっかりずら♡」

善子「た、たまたまよっ！」

花丸「わかってるから、ふふっ」

善子「んん～！！//」ｶｧｧ

花丸「よしこちゃんはやっぱり今も可愛いずら♡」

善子「う、うるさいっ！」

花丸「これは枕？」

善子「ふふっ、そうよ」

善子「ただの枕じゃないわ！これは最新の枕でいい具合の反発が売りの…」

花丸「よしこちゃんって結構枕に拘るタイプなんだね」

善子「当たり前でしょ。枕って眠りにとっても重要なんだから！」

善子「なんでも、マイ枕がないと眠れないからってフライト直前に取りに帰ったスクールアイドルがいるとか…」

花丸「ふぅん…これがそんなにいいの？」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

善子「ええ最高よ。いつも硬いそば殻枕で寝てるずら丸にはわからないかもしれないけど。。」

花丸「…」ｸﾝｸﾝ

善子「って嗅ぐなぁ！」

善子「うるさい…」

花丸「この枕は、まあ普通ずらね」

善子「なによ、すっごいぐっすり眠れるんだから！」

花丸「こんなものより…」

善子「？」

グイッ

善子「な、何すんの！」

花丸「マルの膝枕の方が気持ちいいでしょ？」

善子「は？」

花丸「よしこちゃんはこんな枕よりおらの膝の方がぐっすり眠れるよ」

善子(なんで対抗してきてんのこいつ)

花丸「気持ちいいでしょ？」

善子「ふん」

花丸「そのまま寝ちゃってもいいよ」

善子「うっさい。寝るわけないでしょ…」

善子「なによ」

花丸「オラ達、幼稚園の時も結構一緒にいたんだね♡」

花丸「だってあんなにいっぱい写真あったんだもん」

善子「そうみたいね」

善子「まあ私の中のずら丸の認識はずらずらうるさい変な奴でしかなかったけどね」

花丸「変な奴って言葉はそのまま返すずら」

善子「ふふっ」

花丸「えへへ」

花丸「今思うと」

花丸「よしこちゃんと再会して、こうやって遊んでるのって不思議ずら」

善子「スクールアイドルなんかしちゃってるしね」

花丸「うん。きっと運命ってやつだね」

善子「くっさいこと言うのね」

善子「厨ニっていうな」

善子「でも確かに…ずら丸は私にずっと付き纏う正真正銘のリトルデーモンなのかもしれないわね」

花丸「うん。それもいいずら～」

善子「なによ…今日のずら丸は調子狂うわね」

花丸「ふふっ、よしこちゃん。」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

善子「あっ…」

善子(なんだかすごく眠く…)

善子「…」

善子「…すぅ」

花丸「すー…すー…」zzz

善子「ふぁぁ…」

善子「結構寝ちゃったわ」

花丸「んふふっ…」zzz

善子「よく寝てるわね」

善子「なんだかコイツといると、落ち着くみたい」ﾂﾝﾂﾝ

花丸「んん…」ﾑﾆｬﾑﾆｬ

善子「…」

善子「花丸、幼稚園の時よりずいぶん綺麗になった」

善子「……」

善子「今なら…しても…バレないかしら」ｽﾞｽﾞｯ

善子「…ｺﾞｸﾝ」

花丸「……」

花丸「そういうのはちょっと早い…かも…」

善子「ひぇ！？」

花丸「えへへ、寝た振り、してたり」

善子「」

花丸「よしこちゃんって結構ダイタンずら」

善子「忘れろ！」ﾂﾈﾘ

花丸「いひゃいいひゃい」

善子「あああああああ」

花丸「落ち着くずら～」

善子「気の迷いなんだからねぇ！」

花丸「わかってるよぉ～」ﾆﾔﾆﾔ

ｸﾞｩｩ

花丸「あっ…」

善子「…」

善子「はぁ…」

善子「なんか食べてく？」

花丸「…」ｺｸﾝ

善子「そうでしょ？私が作ったのよ」

花丸「すごいずら～」

善子「落ち着いて食べなさいよ」

善子(ハムスターみたいに口を膨らませちゃって…かわいい)

花丸「じゅら～」

善子(食べてるずら丸はやっぱりかわいいわ)

善子「あんま食べ過ぎるとデブっちゃうわよ」

花丸「ぶへっ！」

花丸「よ、よしこちゃん…食べさせといてそれを言うのは反則ずら…」

善子「ふふっ、食べた分運動しないとね」

花丸「もう練習で散々走らされてるってば！」

善子「ふふっそうだったわね」

善子「はいどうも…」

花丸「また作ってね」

花丸「学校に持ってきてくれると嬉しいずら」

善子「はいはい考えとくわ」

花丸「ありがとう♡」

花丸「将来よしこちゃんをお嫁に貰う人はとっても幸せずら」

善子「お、おおお嫁！？」

花丸「うん♡おらも欲しいもん」

善子「～っ！！」

善子「い、いきなりそんな事言うな！このアホ丸！」

花丸「え～？」

善子「いいから！洗うから空いたお皿寄越しなさい！」

善子「ああ、いいのよ」

花丸「でもマル、ご馳走になったし…」

善子「大丈夫。うちには…これがあるから…よいしょっと」ｶﾞﾁｬ

花丸「？」

花丸「これはなんずら？」

善子「食器洗浄機よ」

善子「自動で食器を洗ってくれるの」ﾌﾌﾝ

花丸「自動で食器を…ふうん」

善子「なによ。浮かない顔して」

善子「いつもの『未来ずらー！』はないの？」

花丸「うーん…」

花丸「こんな機械があるなら、よしこちゃんと二人で一緒にお皿洗ったりできなぁって思って」

花丸「はは…ごめんね？そういうの少し憧れだったり」

花丸「まあ便利なのは良いと思うずら」

食洗機「ｼｭﾝ…」

善子「あれ？おかしいわね」

善子「食洗機、急に止まっちゃったわ」

花丸「？」

善子「困ったわねー、お昼の分もあるから手でやるのはすごく大変だわ」

善子「花丸、手伝ってくれる？」

花丸「！」

花丸「うんっ♡」

善子「私が洗剤つけるから…ずら丸ゆすいでって」

善子(あー面倒くさい…)

花丸「♪」ﾁｬﾌﾟﾁｬﾌﾟ

善子(こいつといると面倒ばっかりね)

善子「なに言ってんの」ﾑﾆｭﾑﾆｭ

花丸「ふゆ」

花丸「泡だらけの手で顔触らないでよー」

花丸「泡とって～」

善子「はいはい」

善子(面倒だけど)

善子(でも、それもいいかもしれない)

善子(だってこいつは親友だし、大切な幼なじみだし、それに…)　

善子(なんかすっごく楽しいから)

おわり