善子「遂に来たわ…!スクフェスの新規URにこのヨハネが!」
善子「当然、私のリトルデーモンで手に入れてない人はいないわよね?」
善子「そして今宵はハロウィン…。Aqoursのみんなの家にお菓子を貰いに行くわよ」
善子「私がURになった記念だもの!この衣装を着ていけば、みんな気前よーくお菓子をくれるはず♪」
善子「ふふ…我が眷属たちに選択させましょう…!甘き贄を差し出すか、堕天使の洗礼を受けるか…」キメッ
善子「ククク…!ハァーッハッハ!」
善子母「善子うるさいわよ!またお隣さんに怒られるでしょ!」
善子「ご、ごめんなさいママ!」
善子「まずは家が近い曜さんからね」
ピンポーン
曜「お客さんだ、はーい」ガチャ
善子「曜さーん!トリック・オア・トリート!」ジャーン
善子「お菓子をくれなきゃイ・タ・ズ・ラ…しちゃうわよ?」キメッ
曜「善子ちゃん!ハロウィンの衣装すっごく似合ってるよー」
善子「ありがと。ふふ、ヨハネは可愛いから何を着ても似合うのよ?」
曜「あはは、そうだね!お菓子をあげればいいんだね。何かあったかな?」ガサゴソ
曜「チョコにクッキー、あとしょっぱいのだとポテチもあるね」
曜「はい、どーぞ!」ドッサリ
善子「…」
曜「ぎくっ…!た、たまたまだよ!今日だけ!」
善子「本当かしらね?前みたいに体重増えちゃうわよ?」
曜「よ、善子ちゃんだって今あげたお菓子食べたら太るぞ~」
善子「私は堕天使よ?食べても太らない体質だもーん」
曜「えー、何それ!善子ちゃんずるいよ!」
曜「これからみんなの家に行くんだ?気をつけてねー」
善子「ええ、じゃあまたね」
バタン
善子「さすが曜さんね。幸先のいいスタートを切れたわ」
善子「さ、バスに乗って次の家に行くわよ!」
善子「花丸の家はお寺…。堕天使には酷な場所だわ…」ソローリ
善子(それにしても…夜のお寺はなんか怖いわよね…)ビクビク
花丸「あれ?善子ちゃん?」ガラッ
善子「わひゃいっ!?」ビクゥッ
花丸「わあっ!び、びっくりしすぎずらよ!」ドキドキ
花丸「“はろうぃん”…?それって何ずら?」キョトン
善子「もう!こないだ衣装作るときに説明したでしょーが!」
善子「仮装した子供が近所の家を回るのよ。“お菓子かイタズラか?”って聞きながらね」
花丸「ふむふむ、そうだったずら」
花丸(って善子ちゃん…その覚醒衣装でバスに乗ってきたずらか…)
善子「だからずら丸、お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうわよ?」
花丸「うぅ、イタズラはいやずら…。いつもは貰い物のお菓子があるけど今日は切らしてるし…」
善子「えぇ…全っ然ハロウィンぽくないわよ…センスゼロだわ」
花丸「失礼な!のっぽパンは素晴らしいずら!栄養の塊ずら!」
花丸「マルはこれを食べて成長したずら。のっぽパンのおかげで胸も大きくなったんだよ?」
善子「何してるのずら丸!ありったけののっぽパンを献上しなさい!」
花丸「がってんずら!」
花丸「あんまり遅くなる前に帰るずらよー」
バタン
善子「…まさかハロウィンにのっぽパンを貰えるとは思わなかったわね」
善子(…お、大きくなるのかしら)ワクワク
善子(でっか!小原家でっか!)
善子(わぁ…カメラ付きインターホンだ。玄関に監視カメラも付いてるし)ジロジロ
善子(って私、完全に不審者じゃないの!とりあえず押してみましょう)
ピンポーン
鞠莉『ハァーイ?あれ、善子じゃない!こんな時間にどうしたの?』
善子(ほっ…良かった。マリーが出てくれたわ…)
善子「マリー、トリック・オア・トリート!お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうわよ!」
鞠莉『ワォ!今日はハロウィンね!善子、ベリーキュートだわ!』
鞠莉『いま開けるわ、入っていいわよー』
善子「…」ソワソワ
鞠莉「はい紅茶よ。ってどうかしたの?そんなに挙動不振で」
善子「だ、だって…こんなに大きい家に入ったことなかったから…」
鞠莉「大したことないわよ~。それよりハロウィンのお菓子でしょ?とびっきりのスイーツを作らせるわ!」
善子「…え?作らせる?」
シェフ「マダガスカル産のアイスクリームにイタリア産トリュフを添えた一品です」
シェフ「食用の金箔は23カラットの物です。どうぞご賞味くださいませ」
善子「…」ダラダラダラ
鞠莉「ほら善子!美味しいわよ、遠慮せずに食べて♪」
善子「あ、は、ハイ…」パク
善子「あ、あの…この金ピカのデザートはお幾らなの…?」
鞠莉「んー?10万くらいかしら」
善子「じゅっ…!?」ピタッ
善子(…と言うことは…このスプーン一杯が1万くらい…)ガタガタガタ
善子(の、喉を通らないわよぉ…)
善子「えぇ、今日はありがとう…。美味しかったわ、いい夜を」
鞠莉「今度は一緒にハロウィンのコスプレしましょ♪」
バタン
善子「さすが小原家…想定外のダイナミックさね…。なんか悪いことをした気分だわ…」
善子(でも…めちゃくちゃ美味しかったなぁ…///)トローン
善子「さてと…近くにあるのは黒澤家ね。ここも大きい家だから緊張するわね…」
善子「純和風の大きな家ねぇ…。やっぱり和菓子とか食べてるのかしら」
ピンポーン
ルビィ「はーい…あっ、善子ちゃん!どうしたの、こんな時間に?」
善子「はーいルビィ、トリック・オア・トリート!お菓子かイタズラか?選びなさい♪」
ルビィ「あ、ハロウィンかぁ。それルビィがデザインした衣装だね。善子ちゃんすごく似合ってるよ!」
善子「ふふん、ヨハネは何でも着こなせちゃうんだから」
善子「ってルビィこそどうしたのよ、こんな時間に着物を着て」
ルビィ「あ、実は今からね…」
ダイヤ「ルビィどうしたの?早く茶道の稽古を始めますわよ?」
善子「はーいダイヤさん、満月に誘われてヨハネが降臨したわよ?」キメッ
ダイヤ(…また珍妙な事をやりだしたんですのね、この堕天使は)ハァ
善子「そうよ、お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうんだからっ!」
ダイヤ「ではお菓子をあげましょう。あなたにイタズラされても癪ですものね」
善子「むきー!なんて失礼なリトルデーモンなの!」
ダイヤ「そうですわ、あなたも茶道の稽古に参加なさい。ちょうどお茶菓子も出ますし」
善子「へ?」
ルビィ「…」セイザ
善子「~~~っ!」プルプル
ダイヤ「粗茶ですが…」スッ
ルビィ「頂戴いたします…」スッ
善子「ち…頂戴いたし…ま…」プルプル
善子「いったーい!も、もう限界よー!」ビッターン
善子「あっつ!にっが!!」
善子「あ、でもお菓子はうっま」パクパク
ダイヤ「やっっっかましい!ですわ!」
善子「ひいっ!」ビクッ
ダイヤ「何ですのあなた!ぶっぶっぶーのぶー!ですわ!もう全てが間違ってますわよ!?」
ルビィ「お、お姉ちゃん落ち着いてー!」
善子「ひぃい…リトルデーモンの反乱だわ…!」ガタガタ
ダイヤ「リトルデーモン言うな!」
ルビィ「また遊びに来てね、善子ちゃん!」
善子「ええ。その…騒いでごめんなさいダイヤさん…」
ダイヤ「…もういいですわ。わたくしも無理やり参加させてしまいましたし」
ダイヤ「それよりも、暗くなってきたから気をつけて帰りなさいね」ニコッ
善子(や、優しい…)ジーン
果南「~♪」
善子「ちょうどいい所に果南さんが歩いてたわ。ふふ、驚かせちゃおっと!」
果南「遅くなっちゃったな。早く千歌の家に行かなきゃ」テクテク
善子「堕天使奥義!堕天流くすぐり地獄ー!」コチョコチョ
果南「うわあっ!?なにすんのこの変態!」ガシッ
善子「へ?」ブンッ
クルッ
善子「ふぎゃん!」ドサッ
果南「…って善子!?」
果南「だからごめんって。痴漢だと思ったからさ」
果南「でも善子だって突然くすぐるから悪いんだよ?」
善子「うっ…まあ、そうね」
果南「ていうかどうしたの、その格好?それ今度のライブで着る衣装だよね?」
善子「今日がハロウィン本番だからAqoursみんなの家を回ってるの。果南さんもトリック・オア・トリートよ?」
果南「お菓子をあげなきゃイタズラされるんだっけ?うーん、でも今の持ち合わせはこれしかないかな」
果南「まあいいよね。これ千歌にお裾分けする干物!少し分けてあげるよ」
善子「あ、ありがと…」
善子(えぇ…ついにお菓子ですら無くなったわ…)
果南「今から千歌の家に行くんだ。ちょうどいいし善子もおいでよ」
善子「そうね、一緒に行きましょう」
ピンポーン
千歌「はーい!」ガチャ
果南「こんばんは千歌、はいこれ干物のお裾分け」スッ
千歌「わあ、ありがとう!あれ、善子ちゃんも一緒だったんだね」
善子「ふふふ、闇夜を切り裂いて堕天使ヨハネ参上…!」キメッ
善子「今宵はハロウィン。さあ千歌さん、このヨハネにお菓子をあげるかイタズラされるか、選びなさい?」
千歌(わあ…袋にチョコやらパンやら干物やら一杯だよ)
善子「あ、そこにクッキーがあるじゃない。それでいいわよ?」
千歌「だめー!これは私が食べるんだからー!」
千歌「そうだ、確かこっちに貰い物があったっけ」ガサゴソ
善子(なにかしらね?)ワクワク
千歌「はい善子ちゃん、みかんだよ!」ドッサリ
千歌「えー!美味しいのに。ビタミンたっぷりでお肌スベスベになるよ?」
善子「お肌に良くても嫌いなの!」
千歌「…じゃあさっき善子ちゃんが欲しがってたクッキーにする?」
善子「え?いいの?じゃあそっちを貰おうかしら…」
千歌「みかんクッキーだけどね」
善子「ギルティ!」
果南「ありがとね、私までいっぱい貰っちゃって。善子、美味しいから食べてみなよ」
善子「わかったわよ、挑戦してみるわ…」
千歌「じゃーね2人とも、気をつけてねー!」
善子「バイバイ千歌さん、いい夜を」
バタン
果南「最後は隣の梨子の家か。いいもの貰えるといいね」
善子「そうね、後半はお菓子ですらなかったからリリーでビシッと決めてみせるわ!」
善子「じゃあね、果南さんもいい夜を!」
果南「うん、また学校でね」
梨子「うぅ…よっちゃんのURが全然出ないわ…」
梨子「これ以上、課金するのはまずいわね。しばらくは控えないと…」
ピンポーン
梨子「ん?こんな時間に誰かしら?」
ガチャッ
梨子「よっちゃん!どうしたのこんな時間に?」
梨子「あっ!その格好…もしかしてハロウィンかしら?」
善子「さすがリリー、察しがいいわね。その通りよ!」
梨子(ついさっきまで、その衣装のURよっちゃん狙ってたからね)
善子「ほら見て、Aqoursのみんながお菓子をくれたのよ!ヨハネったら人気者!」ジャーン
善子「リリーの家が最後ってわけ。トリック・オア・トリート!」
善子「お菓子をくれないと…イ・タ・ズ・ラしちゃうぞ!」
梨子「…」
梨子「…玄関にいるのもなんだし、まずは上がったら?」
善子「…ん?それもそうね、おじゃましまーす」
善子「では改めまして…トリック・オア・トリート!お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ!」
梨子「ごめんねよっちゃん、うちにお菓子は無いのよ」
善子「えっ、そ、そうなの?たまに千歌さんや曜さんとお菓子パーティーしてるとか聞いてるけど」
梨子「無いのよ」
善子「えっと…これっぽっちも?」
梨子「無いの」
善子「…」
善子「そ、そう…なのね…それは残念だわ…」
梨子「イタズラ」
善子「ん?」
梨子「イタズラするんでしょ?お菓子をあげないと」
善子「えっと…そうね。堕天使奥義!堕天流くすぐり地獄…」コチョコチョ
梨子「ふざけないで?」グイッ
善子「きゃあっ!?」
善子「あっ、あ…あのリリー…?か、顔が近いんだけど…」
梨子「そっかぁ…イタズラを考えてなかったのね。そんなんじゃ堕天使失格よ?」
善子「うっ…」
善子「ひゃんっ!?」ビクン
善子「な、な、なんでそうなるのよ!リリーのスケベ!変態!」カァアアア
善子「ヨハネはリトルデーモンのリリーになんて屈しな…!」
梨子「ん?何を言ってるのかな?」
梨子「今日はよっちゃんが小悪魔リリーのリトルデーモンよ?」サワサワ
善子「あっ…ん…!んくぅ…!」ビクン
善子「ち、違う…違うもん…!ヨハネは…ヨハネはぁ…///」ドキドキ
善子「~~~っ!///」ゾクゾク
善子(あ…い、いい匂い…///このままじゃ私…堕ちちゃう…///)トローン
梨子「い・い・わ・ね?…ヨハネ?」
善子「は、はい…///分かりました…リリー…///」
梨子(クス…堕ちたわね。URよっちゃんは手に入らなかったけど、まさか本物をGETできるなんてね…)フフ
梨子「みんなのお菓子よりも甘いものを味あわせてあげるわ…♪」チュッ
善子「えへへ…///」
このあとめちゃくちゃ堕天した。
おわり
|c||^.- ^||
いやぁリリーは運がいいなぁ!
1乙
読んでくれてありがとうございました
乙面白かった
ヨハネ当たるよう祈っとくわ
実にいいですね…
えっろ
最高のオチね
メノ^ノ。^リ
まともにお菓子くれたのが曜ちゃんだけなんですが…
最後のオチも読めてたな
よしりこおじさんは完全に復活したよなw
よきSSでした!