ことり「どうしたのお母さん?」
理事長「μ’sは来年以降どうするの?」
ことり「三年生が卒業したら解散だってみんなで決めたの」
理事長「なん…ですって…?」
理事長(絢瀬さんたちが卒業してしまったら再来年度はどうすれば…)
理事長(卒業?そうよ、卒業さえしなければ…)
ことり「お母さん?」
理事長「ああ、ごめんさない」
ことり「大丈夫?何か悩み事?」
理事長「なんでもないわ、ことり、来年度も頑張ってね」
ことり「へ?うん」
絵里「あら、ありがとう亜里沙」
亜里沙「音ノ木からです」
絵里「学校から?」
絵里「えーっと…」カサカサ
絵里「卒業式開催日変更のお知らせ…」
絵里「3月31日ね、了解」
亜里沙「ギリギリですね」
絵里「一応希に確認とっておきましょう」
絵里「あ、希?」
希『エリチ』
希『そろそろ電話くると思ったんよ』
絵里「じゃあ希のところにも着たのね」
希『卒業式の件な』
希『さっきにこっちも聞いたし、なんなら現生徒会長の穂乃果ちゃんにも聞いたんよ』
絵里「さすが希ね」
希『穂乃果ちゃんの話しだと講堂の関係で今年は卒業式を二回に分けるんだとか』
希『にこっちも含めてウチらは3月31日や』
絵里「私も同じ日よ」
絵里「うん、毎年一回だったし講堂だってみんな入れるわよね」
希『何か企みがある気がするけど学校の決定だし…』
絵里「考えすぎよ、たぶん」
希『取り越し苦労だといいけど』
絵里「とりあえず当日にこも含めて一緒に行きましょう」
希『そうやね、じゃあまた当日』
絵里「ええ」
13:00 校門前
絵里「希、にこ」
にこ「絵里!」
絵里「にこ、どうしたのいきなり叫んで」
にこ「こ、これ!」
絵里「なに、これ…?」
希「校門からたぶん校舎まで迷路みたいになってるんよ」
絵里「な、なんで?」
希「さぁ…?」
絵里「あ、学校から…」
絵里「もしもし、絢瀬です」
理事長『あら、絢瀬さん』
絵里「理事長!今校門の前にいるのですが巨大な迷路が…」
理事長『本当不思議よね、昨日まで何もなかったのにいきなり出てくるんですもの』
絵里「おっしゃる意味がわからないのですが…」
理事長『今の私から言えるのはなんとか今日中に理事長室までたどり着かないと…』
理事長『卒業証書が渡せなくて今年度の卒業生とは認められないということよ』
理事長『でも決まりだから仕方ないの』
理事長『あとは学校の放送を使って指示とかするから』プツッ
絵里「ちょ、ちょっと…!」
にこ「聞こえてたわよ」
希「なんかややこしいことになったな…」
希「校門から校舎までそんなに距離はないし大丈夫だとは思うけど…」
理事長『あ、あと言い忘れたけどタイムリミットは17時だから』
理事長『一応うちの学校の定時だからその時間になったら私は帰るから頑張ってね』
絵里「理事長…っ!」
にこ「待ちなさい、正攻法で行っても攻略できるかわからないわよ」
絵里「じゃあどうするのよ」
にこ「今真姫に電話してヘリを寄越してもらったわ」
にこ「それで屋上まで行けば楽勝でしょ?」
絵里「流石にこね」
希「お、たぶんあれや!」
にこ「待ってました!」
カシュン
絵里「待って、何か校舎の屋上から…」
シュパン!
にこ「み、ミサイル!?」
ズドーン…
希「…」
絵里「何が起きてるの…」
絵里「理事長!今のは!」
理事長『うん?PAC3のこと?』
理事長『某半島有事に備えて国から配備されてるのよ』
理事長『まさかこんな風に役立つなんてね』
絵里「もういいです…」
理事長『ちゃんとゴールは用意してるからそこは安心してね』
絵里「希、信じられる?」
希「今はそうするしかないよね」
にこ「時間もないしさっさと行きましょう」
絵里「迷路かと思ったけど…」
希「曲がりくねってるだけで一本道やね」
にこ「あ、扉があるわよ」
希「歩いた距離的にまだ校舎には着いてないと思うけど」
絵里「でもここにいても埒があかないし開けるわよ」
凛「三人とも卒業おめでとう!」
真姫「まったく、ヘリが一機無駄になっちゃったじゃない…」
絵里「なんで三人が?」
凛「そんなことはどうでもいいにゃ!」
凛「凛たちと勝負にゃ!」
にこ「話しがまったく見えないんだけど…」
希「私たちが負けたら?」
にこ「ま、まさか卒業できないとか!?」
花陽「ち、違います!ただここに17時まで居てもらうだけです!」
凛「理事長からはそれしか言われてないよー」
絵里「駄目なの!17時までに理事長室に行かないと卒業させてくれないのよ!」
凛「またまた~、そんな冗談は凛たちには通じないよー!」
真姫「理事長がそんな子供みたいなことするわけないじゃない」
希「それがするんよ…」
にこ「…何言っても信じてもらえないわね」
絵里「時間も惜しいし、その勝負とやらをさっさと済ませましょう!」
凛「了解!じゃあ、大食い勝負にゃ!」
にこ「大食い?」
花陽「制限時間は20分でご飯、ラーメン、トマトの食べた数の合計で勝負です!」
凛「誰が何を食べてもいいよ!」
にこ「この三種類ってあんたたちの大好物じゃない」
絵里「誰が何を食べてもいいのよね?」
真姫「そうだって言ってるでしょ?」
絵里「…ふむ」
絵里「希がトマト、にこがラーメンをお願い」
絵里「私はご飯にするわ」
にこ「そうよ!たぶん私が一番少食なんだから私がトマトのほうが…」
絵里「いいから、ちょっと聞きなさい」
ヒソヒソ…
にこ「なるほど…」
希「そういうことなら納得や」
真姫「決まったなら始めるわよ?」
にこ「なんであんたたちがこんなことしてるのかだけ聞かせてくれる?」
にこ「そっちの二人はともかく真姫は自分から大食いなんて参加しないでしょうに…」
真姫「べ、別に音楽大学と医療系大学の推薦状の約束とかもらったりしてないから!」
凛「凛も英語の赤点一年間免除とか言われてないよ!?」
花陽「日本全国の特A米食べ放題、楽しみだなぁ…」
にこ「ああそう…」
凛「よーい…」
凛「スタート!」
ガッガッ
ズルズル
バクバク
にこ「す、すごい勢いね」
希「うちも負けへんよ!」
絵里「まぁ私たちは」
にこ「ゆっくりいきましょう」
真姫「凛、油断は禁物よ」
花陽「そうです!勝てば特A米!」
花陽「今のうちに突き放しましょう!」
凛「うん!」
バクバクバク…
絵里「さて、時間ね」
にこ「そろそろやりましょうか」
絵里「希、何個食べれた?」
希「うちは三個や」
希「真姫ちゃんは二個」
絵里「あとは花陽がご飯三杯に凛がラーメン二杯」
にこ「絵里と私がご飯一杯とラーメン一杯」
希「今5対7やね」
絵里「花陽のペースも落ちてるし楽勝ね」
真姫「?」
凛「え!?」
花陽「そ、それは…!」
絵里「最初に言ったわよね、誰が何を食べてもいいって」
真姫「確かに言ったけど…」
にこ「それに三種類の合計数だからトマトだけ食べても問題ないわよね」
真姫「ぐっ…」
真姫「凛、花陽、あなたたちもトマトを…!」
花陽「さ、流石にお腹一杯…」
凛「凛も…」
絵里「一気にいくわよ!」
絵里「時間よ!」
にこ「数は…!?」
12対11
希「ギリギリ…?」
絵里「あ、危なかった…」
凛「うっ…途中からトマトに切り替えたけど気持ち悪いにゃ…」
真姫「ひ、卑怯よ…」
にこ「ふふーん、作戦勝ちと言って欲しいわね」
花陽「流石上級生です…」
絵里「さて、時間もないし早く行くわよ!」
にこ「あと2時間半よ!」
希「凛ちゃんたちが立ちはだかったってことは」
絵里「間違いなくあの三人もいるわよね」
ザッザッ
希「あ、また扉…」
絵里「次は何をやらされるのかしら…」
穂乃果「えっりちゃーん!」
海未「お疲れさまです」
ことり「待ってたよー」
にこ「どうせあんたたちも理事長から足止めすればご褒美がーなんでしょう?」
穂乃果「え?なんのこと?」
絵里「違うの?」
海未「なんでも負ければ相手の言うことに絶対服従だとか」
絵里「何その小学生みたいな罰ゲーム」
穂乃果「でも音ノ木の伝統だしね!楽しみだよ!」
にこ「ちょ、私は生徒会じゃないわよ!」
ことり「お母さんが…」
ことり「『ついでにやっておしまい』って」
にこ「どこの悪党の台詞よ」
海未「理事長からは桃鉄99年勝負とか勧めらましたが?」ワクワク
絵里「その『やる?』みたいな聞き方やめて、絶対にやらないから」
海未「そうですか…」シュン
ことり「よしよし」ナデナデ
希「ん!」
にこ「どうしたの希?」
希「カードがウチに告げる…」
希「海未ちゃんとはトランプで勝負や!」
海未「臨むところで…」
穂乃果「だめー!」
海未「そ、そんなことは…」
絵里「それより時間がないのに一人ずつ戦うの?」
海未「ではみんなでこのドカポンを…!」
にこ「今時の女子高生がドカポン知ってるってどうなのよ」
ことり「海未ちゃんボードゲームに嵌まっちゃってて…」
絵里「なるべく時間のかからないのがいいわ」
希「やっぱり短い勝負を一人ずつやろうか」
穂乃果「遊ぶのはなんでもあるからね!ジェンガでしょ、ツイスターでしょ、それから…」
にこ「面倒だから全部トランプを使った勝負でいいじゃない」
穂乃果「それだと海未ちゃんが不利に…」
海未「大丈夫です穂乃果」
穂乃果「おお、それならカードが見えない!」
ことり「海未ちゃん記憶力もいいし勝てるかも!」
希「それならウチがいこうか」
にこ「凛はいないけどリリホワ対決ね」
ペラッ
ペラッ
…
穂乃果「なかなか同じ数字開かないね…」
ことり「まだ序盤だし…」
海未「あっ」
海未「これは確か…」
ペラッ
海未「やった!一組ゲットです!」
ほのこと「やったぁ!」
にこ「希…!」
希「ま、まだこれからや」
穂乃果「でも凄いよ海未ちゃん!三組も取れてるよ!」
ことり「一回めくったところは全部覚えてたもんね」
海未「これなら…これなら勝てます!」
希「えーっと、Jは確かこの二枚のどちらかだったはず…」
海未「…」パアァ
希「こっちは…」スッ
海未「…」ズーン
希「…」
希「こっちや!」パシッ
海未「う”ぁぁぁ!」
海未「う”ぁぁぁ!」
希「こっちやな!」
海未「う”ぁぁぁ!」
希「これや!」
海未「う”ぁぁ!」
…
穂乃果「ひどいよ!」
絵里「でも海未ちゃんから持ち掛けた勝負だし」
海未「希…」
海未「もう一度です!」
絵里「じゃあ、次は海未はだれかの代わりってことで」
ことり「う、海未ちゃん!また今度ね!」
海未「うぅ…」
絵里「じゃあ新旧会長勝負でもしようかしら」
絵里「一勝してるし勝負の内容は穂乃果が決めていいわよ」
穂乃果「じゃあ…」
穂乃果「インディアンポーカー!」
にこ「オデコにカードをかざしてどっちが強いか勝負するやつね」
穂乃果「10が一番強くてAが一番弱い!」
穂乃果「降りるのなしだけど一回だけカード交換ありで!」
絵里「臨むところよ!」
コンマの一桁が引いたカード
0は10扱い
一つ下絵里のカード
二つ下穂乃果のカード
ヘリ撃墜にはむかんで
穂乃果のカード:10
穂乃果「はい!」バッ
絵里「どう?」スッ
絵里(え?10とか一番強いじゃない…)
穂乃果(絵里ちゃんは3なら変えないほうがいいよね)
絵里(一度カード交換して穂乃果も変えさせないと厳しそうね)
絵里「うーん、穂乃果のリアクションからしてあんまり強いカードじゃないのかしら?」
穂乃果「そそそんなことないよ絵里ちゃん!」
絵里「チェンジ」
絵里の引いたカード1つ下
絵里(お願いっ!)バッ
穂乃果「あっ…」
絵里「な、何よその反応は…」
海未「ほ、ほの…」
にこ「おっと、外野は喋っちゃだめよ」
穂乃果「むむむっ…」
穂乃果「やらないで後悔よりやって後悔だよね!」
穂乃果「変えます!」
絵里(よしっ!)
穂乃果のカード一つ下
穂乃果「これだ!」
希「あ」
ことり「これは…」
絵里「ちょ、ちょっとみんなは黙ってないと…」
にこ「もう二人とも変えられないから言うけど」
にこ「引き分けよ」
ほのえり「あっ…」
ことり「が、頑張る!」
絵里「引き分け以上で私たちの勝ちよね」
希「にこっち、もうあまり時間ないよ!」
にこ「任せなさい、一発で強いの引いてあげるわ」
ことり「良いカードが来ますように…」
同じくコンマ一桁で
にこのカード一つ下
ことりのカード二つ下
ことりのカード:4
にこ「ことり、最初に言っておくけど…」
にこ「私はカード変えないわよ!」サッ
ことり「う、うん…」スッ
にこ(4ならほぼ勝つ確率のほうが高いわよね…)
ことり(6かぁ、さっきは穂乃果ちゃんは交換しなければ勝てたんだよね…)
ことり「うーん…」
にこ「さぁ!どうするの!」
ことり「ことりは…!」
一つ下のコンマ一桁が0~5ならチェンジなし
6~9ならチェンジで二つ下のコンマ一桁のカードを引く
ことり「ことりは…ことりを信じる!」
ことり「勝負!」
にこ:6
ことり:4
にこ「よしっ!」
ことり「ごめんね、穂乃果ちゃん、海未ちゃん」
海未「私も負けてしまいましたし…」
穂乃果「うーんやっぱり絵里ちゃんたちにはまだ敵わないかぁ」
絵里「穂乃果、その理事長が言ってた訳の分からない伝統なんて存在しないからね」
絵里「着いたわ!」
希「なんとか間にあったね」
にこ「まだよ、理事長が素直に卒業証書を渡してくれるかどうか」
絵里「とりあえず入るわよ」
コンコン
理事長「どうぞ」
にこ「中には居るようね」
パーン!
にこ「ひっ」ビクッ
穂乃果「絵里ちゃん、希ちゃん、にこちゃん!」
みんな「卒業おめでとう!」
希「え?なになに?」
理事長「最後にμ’sの素顔を撮っておきたくて」
理事長「ライブの映像なんかはもちろん学校紹介で使っていくけども」
理事長「こんな普通の素敵な女の子たちがここまで頑張ったんだよっていう映像えを撮りたかったの」
絵里「理事長…」
海未「私のシーンはカットしてください…」
真姫「うちのヘリが撃墜された映像もあるけど…」
理事長「そこはほら、編集とかいうのでどうとでもなるわよ」
絵里「理事長、映像は編集できても事実は編集出来ません」
理事長「じゃあ、演出」
絵里「我ながらすごい学校に在籍していたようね」
にこ「ドッキリだって分かったし早く卒業証書をもらいましょう」
理事長「駄目です、17時過ぎましたから」
希「り、理事長?」
理事長「全く、もうちょっと大人を疑わないといけませんよ」
理事長「ドッキリだっていう嘘に決まってるじゃないですか」
絵里「そ、そんな」
穂乃果「ほら、アニメってわりとサザエさん時空だったりするし…」
にこ「本編では卒業したじゃない!」
海未「でもその後の描写は劇場版までですし明確には…」
ことり「そんなわけでμ’sはこれからも続きます♪」
理事長「応援よろしくね♪」
おしまい
乙
乙
「ついでにやっておしまい」←爆笑
日高さん…
これスレタイが理事長殺しちゃうやつににてて怖かった