ことりぷらす

英玲奈「すごいな……これらはすべて自作なのか？」

ことり「そうですよぉ♪　あっ、これが自信作なんです」

英玲奈「これは……！」

英玲奈（かっ…可愛い…///）

ことり「マケミちゃん人形です♪」

英玲奈「マケミちゃん？」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

英玲奈（…聞けば、あの人形は園田海未がモデルらしい……）

英玲奈（園田海未が勝負事で負けて、プライドが折れた時の表情だという）

英玲奈（その表情……ぜひとも見たい！！///）

英玲奈（…だが、ただ勝利するだけでは駄目だ）

英玲奈（こちらの得意分野で勝負して負かしたところで、園田海未は敗北感を感じないだろう）

英玲奈（そう…であれば、あえて園田海未のフィールドで勝負し！その上で勝利する！）ﾄﾞﾝｯ

英玲奈（……しかし、園田海未のフィールドとは……？）

英玲奈「頼む」

ツバサ「……」

ツバサ「……」ｶﾀｶﾀ

英玲奈「ぱそこんは便利だな……」

ツバサ「…このぐらい使えるようになったら？」

英玲奈「それで、園田海未の特技などは分かるのか？」

ツバサ「μ’sのファンサイトにあると思うけど…これね、えーっと」

ツバサ「弓道…剣道…日本舞踊の家元？へぇ……」

英玲奈「ほぅ……」

っていうの誰か書いて

英玲奈「バイク…？」

あんじゅ「園田ちゃんはバイク乗ってるわよ」

英玲奈ツバサ「えっっ？！」

あんじゅ「あらぁ…知らないのね」

あんじゅ「園田ちゃんは筑波サーキットの常連よ」

あんじゅ「しかも2st250のクラスのコースレコード保持者よ」

ツバサ「見た目からは信じられない…」

英玲奈「……よし！バイクで勝負する！」

あんじゅ「無茶じゃないかしら」

あんじゅ「とりあえずレースの動画がYouTubeに上がってるから見てみなさいよ」

英玲奈「ぶっちぎりじゃないか…」

ツバサ「このバイクはなんてーの？」

あんじゅ「それはHONDAのNSR250rよ」

あんじゅ「レーサーレプリカというジャンルになるわ…」

あんじゅ「250のクラスだとこのNSRとTZRやガンマの三択ね」

ツバサ「く、くわしいな」ｱﾊﾊ

英玲奈「それにこんなにバイク傾けて大丈夫なのか……！？」

あんじゅ「ハングオンよ」

あんじゅ「ハングオンできないと話にならないわ」

ツバサ「とりあえず自動車学校行きなさい」

英玲奈「取ったぞ！中免取ったぞ！」

ツバサ「やったわね」

あんじゅ「安心するのはまだよ……」

あんじゅ「バトルに向けてライテクを磨かなければならない…」

あんじゅ「それもちょっとやそっとじゃ勝てるレベルにまで行けないわ」

英玲奈「あぁぁ！忘れてたっ！」

あんじゅ「…私のを使いなさい！」ﾊﾞｯ

英玲奈「こ、これは…？」

あんじゅ「CB400sfよ…」

ツバサ「教習車…」

英玲奈「でもこれは…」

あんじゅ「CBRはSFには劣るけど乗り手は筑波を58秒台で走る化物」

ツバサ「SFでも問題ないと」

英玲奈「わかった」

あんじゅ「それじゃ箱根に行きましょ」

英玲奈「箱根っ？！」

ツバサ「寒い」

あんじゅ「ついてこなくてもいいって言ったじゃない…」

あんじゅ「じゃあとりあえず5回ほど往復してからテクニックを教えるわ」

あんじゅ「付いてきて！」

あんじゅ『聞こえる？』

英玲奈「えっ？！なにこれ！」

あんじゅ『メットにインカムをつけたわ』

あんじゅ『最初のコーナーは180°よ』

英玲奈「ひゃ、180度？！」

英玲奈「うぉぉ！」ｳｫｫﾝ

あんじゅ『ハングオンはやめときなさい』

英玲奈「はい…」
英玲奈(バレてた？！)

あんじゅ『ミラーで見てるから体重移動も分かるわよ』

あんじゅ『それとコーナー終わりの時は外足荷重よ』

あんじゅ『そんなんじゃ半ケツすらずらせないわよ』

あんじゅ「じゃあウォームアップも終わった頃だし優木流のライテクを伝授するわ」

英玲奈「な、なんだそれ」

あんじゅ「園田に勝つためのテクニックよっ！！」

一方ツバサは

ツバサ「温泉気持ちいい…」ﾁｬﾌﾟ

あんじゅ「…ハングオンの練習よ！！」

英玲奈「分かった」

あんじゅ「さっきの試走であなたの大体のセンスは分かったわ」

あんじゅ「さすがはトップアイドル…私も嫉妬するほどのセンスの塊よ」

英玲奈「え、私がか？」

あんじゅ「それこそヤケ付き刃のテクニックでも勝てるわ…！」

英玲奈「そ、そんな」

あんじゅ「ハングオンのコツは荷重移動とシートポジションにかかっている」

あんじゅ「コーナー前のシートポジションはニュートラル」

あんじゅ「コーナー開始は外足荷重でバンクすぐにシートから尻をずらす…」

あんじゅ「そして立ち上がりのきっかけをアクセルで作る」

英玲奈「それだけなのか…？」

あんじゅ「あとは体が教えてくれるわぁ…」

英玲奈「OKだ…」ﾌﾞﾌﾞｫｫﾝ

ﾌｨｨｨﾝ

英玲奈(コーナー前は…えっと…)

英玲奈(やばい！ど忘れした！)

英玲奈(か、考えるな！感じろ！南無三！)

ｸﾞﾜｧｧﾝﾎｫｰﾝｼﾞｬﾘｼﾞｬﾘｼﾞｬﾘ

英玲奈「…これが私の羽か」

あんじゅ「凄いわ…もう教えることは無い…」

あんじゅ「英玲奈…園田に勝ってきなさい！」

英玲奈「ありがとう…このバイクは必ず返しに行く」

英玲奈「園田海未さんはいらっしゃいますか」

海未「はぁ…私ですがなんでしょう」

英玲奈「私とバトルしてくれ！」

海未「ﾌｧｯ?!統堂さんいきなりなんですか？！」

英玲奈「これ以上の言葉は必要か？」

海未「いえ続きは峠であなたに聞きます…場所は裏ヤビツに25時」

英玲奈「ふっ…ありがとう」

英玲奈部屋

英玲奈(私は勝てるのだろうか…)

英玲奈(それよりなんのために園田とバトルするのだろう…)

英玲奈「まぁいい…多分元々の目標より面白いことだろう…」ﾌﾌﾌ

英玲奈「速かったかな…？」

ﾎﾞﾎﾞﾎﾞ

ﾌｨｨｨﾝ

英玲奈「？！！」

ｷﾞｬｷﾞｬｼｭｰｯ…

海未「丁度ですね」

英玲奈「早速始めるか？」
英玲奈(いまのはドリフト…？！有り得ないほどのテクニックだ)

英玲奈「ルールはどうする？」

海未「そうですね…」

海未「格闘技で言うとバーリトゥードですかね…！」

英玲奈(何でもありってことか…上等だ！）

英玲奈「OKだ」

英玲奈「それでいこう」

英玲奈「あそこの鉄塔が10回点滅したら..だ」

海未「分かってますね…感謝します」

ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…ﾁｶ…!!

英玲奈(私は…勝つ！)ﾌﾞｫｨｨﾝ
海未「負けられない！」ﾌﾌﾌﾞｨﾝ

英玲奈(初速は互角？！)

英玲奈(ものすごくチューニングしてあるな…)

英玲奈「あんじゅ直伝のライテクがあるっ！」

ﾌｨﾝｯｷﾞｬﾘｷﾞｬﾘﾌﾞｫﾝｯ

海未(隣に並ばれてる…？！)
海未「ここは追い抜きとか
そういうのは無しなんだよぉぉ！！」
ｼｭﾝｯﾌｫﾝｯ!

海未「このまま逃げ切ります！」

海未(は？？それじゃオーバースピードじゃ…それにここでカウンター…？！)

海未「面白い！」

英玲奈(イッッケェェ！！)
ｷﾞｬﾘｷﾞｬﾘｽｫｵﾝ
英玲奈「へへ…ケツが滑る感覚やべえよ」

英玲奈(次のコーナーはs字ヘアピンコーナー！！)
英玲奈(そのままトップスピードから3dで滑らす！)
ﾌｫﾝｯ!

海未(頭おかしい？！そんな走り峠でするべきではない！)

海未(グリップよりスライドが速いなんてことは無い…！！)
ｸﾞｫﾝｯﾋﾞｨｨﾝｼｭﾘｼｭﾝ

ﾌｫｫｵﾝ!ｷﾞｬｷﾞｬﾁｭﾝｯ…

海未(その直線フルスロットル！)ｵｫﾝｯ!ﾌﾞﾎｫｫ

海未「やはり！園田カスタムは直線では負けない！」

英玲奈(近いのか…？)
英玲奈(全く気づいていなかった)

ﾋｭﾝｳｫｫﾝｼｭﾝｼｭﾘｼｭﾝ

海未「最後のストレート！！」ｳｫｫﾝ
海未「？！！？」

のんたぬ「チカちーおさんぽたのしいなー」
キツネチカ「いい満月の夜ﾁｶｧ」

海未(避け無いとたぬきと狐がっ？！でも負けたく…)

英玲奈(気持ちいい…これがバイク)ﾌｫｫｫﾝ

海未(統堂さんに…羽が…？)
海未「負けました…」ｷﾞｮｮﾝﾌｫﾝｯ!

英玲奈「なぜ最後のストレートでアクセルを？冷静考えるとそのまま加速されてたら私が負けてたっ！」

海未「キツネとタヌ…いいえ」

海未「またあの羽が見えました。まだ私ではあの人の域には届かないと分かりました」

海未「私が初めてサーキットに行った時に魅せられたのです…」

海未「あなたと同じ色のスーフォアのライダーに」

海未「そのライダーにはHONDAが具現化にしたような羽が生えてました」

英玲奈「……」

海未「それはもしかしてあなただったのでは？ポジショニングも豪快なスライドもまるで同じです」

海未「そうですか…どっちにしろ負けには変わりありません｣

海未「楽しかったです！ありがとうございました！」ﾆｺｯ

英玲奈「また今度はツーリング二行こう！」ﾆｺｯ

ﾌﾞｫｫﾝ

英玲奈「当初の目的が何だったのか分からないが」

英玲奈「いい笑顔だったな…！」

完