花陽「ただいま~。うぅ、寒かったぁ・・・」
仕事が終わり午後8時、ようやく安らぎの我が家に帰宅です♪
花陽「まずはストーブの電源を入れて・・・。ご飯が炊けるまでには・・・、まだ時間がありますね」
なら、やることはひとつ!
もちろん、仕事終わりの一杯です!
花陽「『醸し人九平次 human 純米大吟醸 2014』これ飲んでみたかったんです!」
出先でたまたま見つけて、つい衝動買いしちゃったんだよね・・・。
花陽「お酒もアイドルグッズと同じで一期一会。その瞬間を逃すと二度と出会えないこともあるもんね・・・」
だから衝動買いも仕方ないんです。うん、花陽は悪くないです。
花陽「おつまみは・・・、お酒を見つけたのが嬉しくて何も考えてなかったです・・・」
冷蔵庫の中には、お野菜とパックの佃煮、それからホッケの干物・・・。
花陽「うーん、このなかだとやっぱりホッケかな・・・?」
魚焼きグリルを温めてから、ホッケさんを優しく入れてっと。
今日も楽しい晩酌になりそうです♪
テーブルにはこんがりと焼けたホッケと、お酒の瓶、それからワイングラス。
この醸し人九平次はワイングラスで飲むお酒らしいんですよね。
花陽「日本酒にワイングラスって、なんだか不思議な感じだけど、ラベルもお洒落だし結構合いますね・・・」
こうしてみるとホッケだけが浮いて見えます・・・。
やっぱりチーズとかの方がよかったかな?
花陽「まあ、とりあえずは飲んでみましょう!」
チーズなら近くのコンビニでも買えるし、飲んでみてから考えたほうがいいよね?
ゆっくりとグラスにお酒を注いで・・・。
花陽「それでは、いただきます♪」チビリ
花陽「・・・これは、人気なのもわかりますね、美味しいです!少し酸味が目立つけど、香りも甘みもバランスがいいですねし、後に残るほのかな渋みもいいですね・・・」チビチビ
ラベルに『2014』ってあるから、多分古酒なんだろうけど、全くそんな感じがしないフレッシュな味わいです!
さて、次はホッケを一口・・・。
花陽「・・・見た目ではミスマッチだったけど、意外と悪くないですね。甘さが残るお酒じゃないから、お魚とも合うのかな?」
寒空の下、コンビニまで向かう必要はなさそうです。
獺祭の人気が出てきた頃から、ラベルや味も女性向きの日本酒が増えてきた気がします。
花陽「スパークリング日本酒や低アルコールなんかも最近人気だよね」チビチビ
好みや場面に合わせて、幅広くいろいろな日本酒を選べる時代になってきました。
花陽「まさに日本酒新時代って感じですね。このお酒もそれをリードしてるもののひとつだよね・・・」チビリ
時代が変われば人も変わる、時代が変わればお酒も変わる。
私だって昔から変わったんだから、これは当然のことかもしれませんね。
ピーピーピー!
花陽「あ、ご飯炊けたみたい!お酒の残りも・・・、蒸らし時間にちょうどよさそうだね♪」
部屋中に充満したご飯の匂い、美味しいおつまみ、美味しいお酒・・・。
花陽「これが、今日という日を生き抜いたごほうびです・・・」
うちの課の課長は、もう信じられないほど非常識な人なんですけど、やっぱり年末も非常識だったんです!
花陽「会社中のみんなが最後の一週間は早出に残業の繰り返しで、すっごく一生懸命仕事してるのに一人だけ一週間毎日遅刻ですよ!」
社長を含めた全社員の中で、一番出社が遅いのがうちの課長なんです!
花陽「課長以外の課員がみんな仕事してるのに、4時間経っても会社に来なかった時はさすがに呆れましたよ・・・」
もういっそ出社しなくてもいいのに・・・。
思い出したらなんだかイライラしてきました・・・。
花陽「もう!こういう時こそお酒ですよね!課長のことなんて忘れましょう!」ゴクゴク
ああ、荒んだ心にお酒が染みる・・・。
これでも私は心が広いんですよ?
伊達に長年凛ちゃんと付き合ってるわけじゃありません。
・・・凛ちゃんを貶してるわけじゃないですよ?
花陽「・・・とにもかくにも、新しい一年です!始めるにあたって、目標でも決めましょう」
いわゆる今年の抱負、ってやつです。
花陽「でも、目標かぁ・・・、何がいいんだろう?」
今はただのしがない会社員だし、『ラブライブ!優勝!』みたいな大きな目標って無いんだよね・・・。
でも、やっぱり目標は大きいほうがいいし・・・。
花陽「・・・ここはやっぱり、あれしかないかな」
自己目標にするだけなら問題ないもんね!
なら、やっぱり私の目標は・・・
花陽「・・・今年こそは彼氏を作ります!!」
・・・口にしたらなんだか悲しくなってきました。
花陽「はぁ・・・、こんな目標しか思いつかない自分が情けない・・・」
時代が変われば人も変わる、あの頃がなんだか懐かしいです・・・。
花陽「・・・明日もお仕事だし、ご飯を食べて早めに寝ましょう」
窓を叩く風に、早く春が来ることを願いながら、私の冬の夜は過ぎていくのでした・・・。
花陽「ただいま~。うぅ、寒かったぁ・・・」
仕事が終わり午後8時、ようやく安らぎの我が家に帰宅です♪
花陽「まずはストーブの電源を入れて・・・。ご飯が炊けるまでには・・・、まだ時間がありますね」
なら、やることはひとつ!
もちろん、仕事終わりの一杯です!
本やCDでもタイトルや見た目が好みで、つい買っちゃったりするよね?
いわゆるジャケ買いってやつです。
それは日本酒だって同じことで・・・
と、いうわけで今日はジャケ買いならぬ、ラベル買いしてきたこのお酒!
花陽「『五凛 山田錦 純米酒』つい買っちゃったんだよね・・・」
だって、凛ちゃん×5だよ!?
・・・パラダイスかな?
花陽「おつまみはどうしようかな・・・。そういえば、あれがそろそろいい感じになってるはずだよね」
冷蔵庫からタッパーを取り出して、中身を確認・・・。
花陽「うん!いい漬かり具合です!おつまみはタラコの味噌漬けで決まりだね」
このタラコの味噌漬けは、生の助子(たらこ)を味噌、味醂、砂糖、酒を合わせたもので三日ほど漬けて作りました!
助子は白子と違ってスーパーでも安く手に入るし、調理も簡単だからおススメです♪
味噌を流したタラコを薄くスライスして・・・っと。
今日も楽しい晩酌になりそうです♪
一升瓶とお猪口、それから小皿にはタラコ・・・。うん、やっぱりこれだよね!
お洒落なのもいいけど、日本酒には渋い風景のほうが似合います。
花陽「さっそくお酒から頂きましょう♪」チビリ
花陽「・・・なかなか、いいじゃないですか!上品な甘みと酸味もいいし、何よりお米の旨みを感じます!後味が辛めだから口からスッと消えていくのもいい感じ!」
ただの純米酒だから香りはあまり感じないんだけど、そこもいいですね。
花陽「変に匂いがあると料理に合わせづらいけど、これはどんな料理にも合いそうなお酒だね・・・」チビリ
飲みやすさと味のバランス、そしてなにより旨みを兼ね備えた、ちょっぴり濃い目の食中酒って感じかな?
花陽「・・・あ、タラコも忘れちゃいけないよね」
漬かり具合はどうかな?
控えめに一口・・・
花陽「・・・!こ、これは・・・お酒、お酒!」ゴクリ
それからタラコをもう一口。
花陽「はあぁぁ・・・、なんですかこれ・・・最っ高の組み合わせじゃないですか!」
花陽「タラコの濃厚な味もさることながら、それをお酒が美味しく洗い流してくれてます!」チビチビ
普通の塩タラコじゃ、この感覚は味わえません!
・・・これは人をダメにするやつだね。
天狗舞とは違うコンセプトで、別ブランドとして作ったのが五凛みたいです。
花陽「天狗舞はどっしりとした味と風味で飲み手を選ぶ感じだけど、五凛は万人受けしそうな味ですね」チビリ
同じ酒蔵でもここまで違うとは思わなかったです。
やっぱり日本酒は奥が深いね。
ピーピーピー!
花陽「あ、ご飯炊けたみたい!お酒の残りも・・・、蒸らし時間にちょうどよさそうだね♪」
部屋中に充満したご飯の匂い、美味しいおつまみ、美味しいお酒・・・。
花陽「これが、今日という日を生き抜いたごほうびです・・・」
中途半端な時期に入社したと思ったら、留年しての秋卒だったみたいです。
花陽「せっかくだからその子と先輩と一緒に飲みに行ったんですよ、一軒目は普通に楽しく終わって、さあ二件目!って場面で事件は起こったんです・・・」
花陽「次のお店をどうするか先輩と話してたら、その子がいきなり『今日は帰ります』って言い出したんです」
もしかして、楽しくなかったのかな?
それとも、もう酔っ払っちゃって辛いのかな?
って心配になって理由を聞いてみたら・・・。
花陽「『もう帰って寝ないと明日のプリ○ュアの時間に起きられないので』って言うんですよ。さすがにビックリしました・・・」
先輩はご立腹でしたけど、私はちょっぴり羨ましくなっちゃいました。
花陽「場面に関わらず、自分を貫けるって素敵なことだよね・・・社会人としてはどうかと思うけど」
でも周りに合わせるだけじゃ疲れちゃうもんね、私ももっと自分を出して行かなくっちゃ!
花陽「だけど会社で自分を出しても、近くにいるのはあの課長だから・・・」
・・・あれ?
課長の顔を思い出したらなんだかイライラしてきました・・・。
花陽「もう!こういう時こそお酒ですよね!課長のことなんて忘れましょう!」ゴクゴク
ああ、荒んだ心にお酒が染みる・・・。
お酒も人も一期一会、このラベルとの出会いに感謝です。
花陽「だって凛ちゃんが五人だもんね・・・、凛ちゃんだけで戦隊物ができちゃうよね」チビチビ
獣人戦隊ネコリンジャー!とかいいかも・・・
花陽「えへへ、こんなこと考えてるってバレたら凛ちゃんに怒られちゃうかな?」
でも、五色の猫耳を付けて戦う五人の凛ちゃんなんて素敵だなぁ、って思っちゃいますよね?
・・・なんて考えてたら凛ちゃんに会いたくなってきちゃいました。
花陽「連休には凛ちゃんと飲む予定だし、それまで我慢我慢!」
楽しみがあれば、辛いことでも頑張れるんです!
花陽「うん!今週も残り少し!ご飯を食べて、頑張っていきましょう!」
窓を叩く冷たい風に、早く春が来ることを願いながら、私の冬の夜は過ぎていくのでした・・・。
なお飲み比べで叩き潰す模様
一升瓶はでかすぎる
でも小さな瓶酒だとあんまり種類がない。
通販使うと下手すりゃ送料の方が高い。
花陽「ただいま~。うぅ、寒かったぁ・・・」
仕事が終わり午後8時、ようやく安らぎの我が家に帰宅です♪
花陽「まずはストーブの電源を入れて・・・。ご飯が炊けるまでには・・・、まだ時間がありますね」
なら、やることはひとつ!
もちろん、仕事終わりの一杯です!
ウイスキーだとバーボンが好きだけど、たまには目線を変えてみるのもいいよね。
花陽「『ニッカ フロム・ザ・バレル』シンプルなラベルがカッコいいね」
先輩いわくこのお酒は、二種類の熟成ウイスキーをブレンドして再貯蔵したものみたいです。
アルコール度数は51.4度・・・
花陽「先輩が言ってたとおり、かなり高めだね・・・」
さすがにストレートはやめたほうがよさそうだね。やっぱりロックがいいかな?
そして問題はおつまみですよ・・・
花陽「実は、ウイスキーって何を合わせていいかよくわからないんだよね・・・」
普段飲まないからかもしれないけど、なんとなくウイスキーのおつまみは既製品になっちゃうイメージです。
おつまみは手作り派の私としては少し悔しい・・・。
花陽「・・・とりあえずベーコンでも焼いてみようかな」
冷蔵庫に入ってたベーコンを食べやすい大きさに切ってフライパンに投入!
すると、すぐにパチパチという音と美味しそうな匂いがしてきます。
花陽「これは・・・卵も追加ですね♪」
手抜きでも手作りは手作り!これでいいんです!
ベーコンの上に卵を落として・・・っと。
今日も楽しい晩酌になりそうです♪
シンプルなボトルと無骨なロックグラス、それから半熟のベーコンエッグ。
花陽「・・・こうして見ると案外悪くないね」
さて、冷めちゃう前に飲み始めましょう!
氷の入ったグラスにウイスキーを注いで・・・。
花陽「いただきます♪」チビリ
花陽「ふぅ・・・、なんだか落ち着く味わいですね。度数が高い割に刺激は控えめで、味わいもまろやかな感じです」チビリ
これなら慣れればストレートでも飲めるかも。
花陽「あと、安いウイスキーにありがちな変な匂いがしないのもいいですね。これは先輩が薦めるのもわかるかも・・・」チビチビ
これが2000円台前半で買えるんだから驚きです。
続いてベーコンエッグを一口・・・。
花陽「・・・平凡な感じだけど、やっぱり合いますね。ベーコンの脂や黄身のコクを、ウイスキーがスッキリと流してくれる感じです」チビリ
ベーコンだって燻製肉だし、やっぱり洋酒との相性は良いよね。
なかなか見つからないから、途中でおかしいと思って店員さんに話を聞いてみたら、原因がわかったんです。
花陽「なんでも、某朝ドラがきっかけの国産ウイスキーブームで原酒が不足しちゃって、一部の国産ウイスキーが品薄になってるらしいんだよね」
中には終売になったものまであって、このフロム・ザ・バレルも一時は終売が噂されてたらしいです。
花陽「いろんな人がいろんなきっかけでお酒にふれるのはいいことだけど、ここまで来ると好きな人は困っちゃうよね・・・」チビチビ
いきなりのブームで終売になったりしたら、それが好きで飲んでた人には堪らないです。
でも、それもどうしようもないことで・・・、私が普段飲んでるお酒だっていつなくなるかわからないってことだよね。
花陽「・・・これからはお酒に感謝の気持ちを忘れないようにしなきゃね」チビリ
ピーピーピー!
花陽「あ、ご飯炊けたみたい!お酒の残りも・・・、蒸らし時間にちょうどよさそうだね♪」
部屋中に充満したご飯の匂い、美味しいおつまみ、美味しいお酒・・・。
花陽「これが、今日という日を生き抜いたごほうびです・・・」
年末で仕事が忙しくなる少し前に、取引先と合同で忘年会をしたんです。
花陽「最初は若手のグループで飲んでたんだけど、一応課長にお酌しておこうと思って、お偉方がいるテーブルに行ったんです。そしたら話してる内容が聞こえちゃって・・・」
その内容がなんていうか・・・もう・・・
花陽「『俺はわざと小泉に嫌われようとしてるんだ。俺が反面教師となってあいつが成長できるなら、俺は本望だよ』とか自慢げに言ってるんですよ!」
花陽「仕事ができる人が言うならカッコいいですけど、後に一週間毎日遅刻する課長じゃ言い訳にしか聞こえませんよ!なんだかお酌しに行った私がバカみたいじゃないですか!?」
思い出したらなんだかイライラしてきました・・・。
花陽「もう!こういう時こそお酒ですよね!課長のことなんて忘れましょう!」ゴクゴク
ああ、荒んだ心にお酒が染みる・・・。
ごめんなさい・・・、花陽は心の狭い子です。
花陽「でも、悪いのは課長だもんね、私は悪くないよね?」
グラスの中で揺れる氷に問いかけても、何も答えてくれません。
花陽「あんなのただの言い訳だもん、本気で思ってるわけないです・・・」チビリ
そう呟いて口に含んだウイスキーはちょっぴり苦く感じられました。
花陽「はぁ・・・、慣れないお酒だから酔っ払っちゃったのかな?明日もあるし、ご飯を食べてもう寝ようかな・・・」
窓を叩く冷たい風に、早く春が来ることを願いながら、私の冬の夜は過ぎていくのでした・・・。
てか、前は質問には応えてたのに1喋らなくなったのな
それじゃまた呂律がおかしくなる前に上げとくか
お店のお酒だけどウィスキー繋がりで…
グレンフィディックの特級と言えばわかるかにゃ?

右は今のラベル
普段ロックで飲むけど、左のはさすがにストレートで
だが左のが丸くて飲み易いw
これにはまったら金が幾らあっても足りなくなる危険がある
流石30年選手
最近貼るほどのものを飲めてないんよ
一日千秋の思いで待ってる。
スピリッツは冷凍庫に入れると味がマイルドになるよ、家庭用の冷凍庫じゃ凍らないし
俺は夜勤終わったらクリアアサヒ・・・
芋麦なんでもいいからおすすめあったら教えて花陽ちゃん
部活が終わったらすぐに来るつもりだったのに、なんで今日に限って教頭先生がいたりするのかな・・・。
凛「話は長いし、気付いたらお説教になってるし・・・もう散々だったよ」
お料理のお手伝いをするつもりだったけど、多分もう全部出来ちゃってるよね。
なんて、考えてるうちに目的の部屋は目の前で・・・
ピンポーン!
呼び鈴を鳴らすと、すこし遠くから『はーい』って、声が聞こえて・・・
ガチャッ
花陽「いらっしゃい、凛ちゃん!お仕事お疲れ様♪」
エプロン姿のかよちんがお出迎え。
今日はかよちんの部屋にお泊りだにゃ♪
凛「そうだ、かよちん!今日は凛もお料理手伝おうと思ってたんだけど・・・」
花陽「ありがとう、凛ちゃん。でも、もうすぐ出来るから大丈夫だよ」
やっぱり手遅れだったにゃ。
花陽「準備は花陽にまかせて、凛ちゃんはシャワーでも浴びててよ。顧問っていっても、一緒に運動してきたんでしょ?」
凛「あ、うん・・・、じゃあお言葉に甘えて・・・」
花陽「脱衣所に凛ちゃんのパジャマも用意してあるからね」
・・・将来かよちんをお嫁にもらう男がいたら、そいつはきっと幸せ者だ。
そんなことを考えながら、凛はシャワーへ向かいました。
花陽「あ、おかえり!ちょうど準備できたところだよ」
シャワーを浴びて、髪を拭きながら部屋に戻ると、エプロンを外してパジャマ姿のかよちんが、テーブルにグラスと缶ビールを並べてるところだった。
他にもテーブルにはビール用のおつまみに枝豆が並べられていた。
ほんと出来る子だにゃ・・・。
凛「わるいにゃあ、なにからなにまで・・・」
花陽「ふふ、それは言わないお約束だよ。さ、座って座って」
かよちんの向かいに座ると、すかさずグラスにビールを注いでくれる。
お返しとばかりに、凛もかよちんにお酌して・・・、なんだか新婚さんみたいだにゃ。
花陽「それじゃ・・・」
凛「さっそく・・・」
りんぱな「かんぱーい!」
カツンとグラスを合わせてから、ゴクゴクとビールを一気飲み!
凛「ぷはぁ!やっぱり運動してシャワーを浴びた後のビールは最高だにゃ!」
花陽「凛ちゃん、なんだかおじさんみたい」
凛「だって美味しいんだもん!」
凛「この枝豆、美味しいにゃ・・・」
花陽「スーパーで買ってきた冷凍品だよ?」
凛「えぇ!?そうなの?凛が茹でたらこんなにシャキシャキしてないのに・・・」
冷凍枝豆っておつまみで結構買うんだけど、茹でるとふにゃふにゃになっちゃうんだよね。
花陽「自然解凍してから、軽く熱湯をかけて温めれば食感が悪くならないよ。それで、荒塩を振ったのがこれ」
凛「にゃるほど・・・」
勉強になるにゃ。
花陽「私はそろそろ日本酒にしようと思うんだけど、凛ちゃんはどうする?まだビールもあるよ?」
最初に用意してあったビールと枝豆がなくなった頃、かよちんが立ち上がりながらそう言った。
凛「凛も日本酒にしようかな。次のおつまみは日本酒に合わせて作ってあるんでしょ?」
花陽「えへへ、ばれちゃってるね。じゃあ、お酒とおつまみ用意するね」
しばらくして、かよちんが台所から一升瓶を持って戻ってきた。
花陽「凛ちゃん、日本酒は甘めが好きだっていってたよね?」
凛「うん、甘いほうが凛は飲みやすくて好きだなぁ」
花陽「『花陽浴 八反錦 純米吟醸 無濾過生原酒』です!」
そう言って、かよちんが誇らしげに花陽浴の瓶を掲げる。
凛「・・・かよちん、いろんな意味で恥ずかしくない?」
花陽「・・・恥ずかしいです」
自分と似た名前のお酒を凛のために用意って・・・、ちょっと勘違いしちゃいそうだよ。
こんなこと、男の人の前ではやっちゃダメだからね!
花陽「でも、このお酒ほんとに美味しいんだよ!?きっと凛ちゃんも気に入ると思うな」
凛「まぁ、かよちんがそう言うんならそうなんだろうけど・・・」
白米好きのかよちんは日本酒にも結構こだわってて、そのかよちんが言うなら間違いないんだろう。
花陽「あわせるおつまみは豚の角煮だよ!今持ってくるから待っててね!」
瓶をテーブルに置いて、かよちんが台所に向かう。
・・・あれは多分逃げた感じだにゃ。
かよちんがお盆に角煮を乗っけて戻ってきた。
凛「あれ?この角煮、色が白いんだね?」
テーブルに置かれた角煮は煮汁も身も色が付いてなかった。
花陽「うん、日本酒に合わせて、生姜を利かせた昆布出汁で煮込んだんだ。このタレに付けて食べるんだよ」
そう言いながらタレの入った小皿を、凛の前に置いてくれた。
花陽「こっちはカツオ出汁をベースに、醤油とお酒と味醂を加えて煮切って作りました!砂糖を入れてもよかったんだけど、やっぱりお酒が甘めだからね」
花陽「普通の角煮だと合わせるのはビールか焼酎って感じだけど、これなら日本酒にも合うと思うよ!」
たしかに角煮って言うと、ビールや焼酎なんかのイメージかもしれない。
味付けでどれだけ変わるのか、少し楽しみかも・・・。
またかよちんとお互いにお酌して・・・。
りんぱな「かんぱーい!」
本日二回戦開幕だにゃ!
食べたい
凛「・・・」チビリ
口に含むと、最初にキリッとした味を感じてから、甘みや酸味が後を追いかけてきて・・・。
凛「美味しいにゃ・・・。ただ甘いだけじゃなくて、なんだかサッパリした感じなんだね」チビリ
花陽「甘みだけじゃなくて酸味もあるし、生原酒だからちょっぴり炭酸感があるんだよね。それでサッパリしてるように感じるんだと思うよ」
なるほど、最初に感じたキリってした味は炭酸だったんだね。
花陽「多分、何日か置いておくと酸化したり、炭酸が抜けたりして、もっと重いお酒になるんじゃないかな?」チビチビ
凛「お酒って味が変わるの?」
花陽「うん。お酒、特に生のお酒は生き物だからね。栓を抜いたら刻一刻と味が変わるんだよ」
凛「そうなんだ、知らなかったにゃ」
花陽「中には『開封してから○日後に飲んでください』って書いてあるお酒もあったりするんだから」
・・・お酒って奥が深いにゃ。
ちょこんと、タレをつけてパクりと一口!
凛「~~!!お酒にも合うし、これすっごく美味しいにゃ!」チビチビ
花陽「えへへ、ありがと♪」チビリ
凛「角煮っていうとコッテリのイメージなのに、すごくサッパリしてるにゃ!」
それに、タレが後付けだから自分の好みのしょっぱさにできるのもいい感じ!
花陽「実は、よく行く居酒屋さんの角煮がこんな感じで、それを真似して作ってみたんだ」
花陽「今度、一緒にその居酒屋さんにも行こう?店長さんにも凛ちゃんのこと紹介したいし・・・」
凛「うん、かよちんがよく行くお店なら凛も紹介してほしいにゃ」
花陽「約束だよ?」
また、凛とかよちんの約束がひとつ増えました。
凛は今、中学校の先生をやってるんだにゃ!
・・・凛が先生なんて似合わないとか思うかもしれないけど、これでもちゃんとお仕事してるんだよ?
凛「実は・・・年末から先輩が産休を取ることになって、いまは代理で担任をやってるんだにゃ」
花陽「へぇ、すごいじゃん!」
凛「すごくなんかないよ、もう毎日大変だもん!運動部の子たちがフォローしてくれるから本当に助かってるよ」
あの子達がいなかったら、凛はとっくに先生を辞めてるかもしれない。
ほんと、感謝してもしきれないよ。
花陽「でも、フォローしてくれるってことは、凛ちゃんが好かれてるってことでしょ?」
凛「それはそうかもだけど・・・」
花陽「花陽は凛ちゃんみたいな可愛い先生がいたら、すっごく嬉しいけどなぁ・・・」
凛「にゃ!?か、かわいい・・・!?」
そんな、かわいいだなんて・・・、もしかしてかよちんもう酔っ払ってるのかにゃ?
ここは話を逸らして・・・
凛「そんな話より、かよちんは最近お仕事どうなの?」
花陽「・・・」
まぁ凛ちゃんはあんなかよちんでも好きなんだろうけど
花陽「課長・・・ふふふ・・・課長はね・・・」
なんだかかよちんが不気味な感じで笑ってる・・・。
なんだか悪い予感が・・・。
花陽「聞いてよ凛ちゃん!もう課長ったらひどいんだよ!?」ドンッ!
凛「は、はいっ!?」
かよちんがテーブルに手をついて、身を乗り出して話し始める。
花陽「昨日も信じられないようなことをするんだよ!?もう最低だよ!!」
凛「そ、そうなんだぁ・・・あはは・・・」
もしかして、地雷を踏んじゃった?
なんだか長い夜になりそうだにゃ・・・。
花陽「ん・・・あれ・・・?」
気付かないうちに寝ちゃってたのかな?
時計に目をやると、午前二時を回ってました。
凛「すぅ・・・すぅ・・・」
目の前では凛ちゃんが寝てて・・・。
凛ちゃんに課長の愚痴を話し始めたところまでは覚えてるんだけど・・・。
花陽「何を話したかすら覚えてないです・・・」
完全に飲みすぎですね・・・。
とりあえずテーブルを片付けて、凛ちゃんをベッドで寝かせないと・・・。
花陽「まだ一杯分くらい残ってますね・・・」
片付けようと思って持った一升瓶には、ちょっぴりお酒が残っていて・・・。
それに目の前には凛ちゃんの寝顔・・・
花陽「無防備な凛ちゃんがいけないんだからね・・・」
おもむろに残りのお酒をグラスに注いで・・・
花陽「・・・凛ちゃんを、花陽のおつまみにしちゃいます♪」
愛らしい凛ちゃんの寝顔を眺めながらの一杯は、とっても甘いものでした・・・。
ええやん!
花陽浴ってお酒があったんだな
飲んでみたいが入手難しそうだな…
読みながら安ワインをラッパ飲み美味いれす
他のメンバーも登場する予定あるとしたらにこぱな、まきぱな辺り期待
なかったら無理に書かなくていいですからね
あんま酒呑まんからんな詳しくはないけど
ワロタww
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