

月「みんな馬鹿だからに決まってるじゃないか!」
Aqours「「「「「「!!!」」」」」」
※劇場版ネタバレ注意
月「部活なんて、はっきりと事実を告げられない日本人らしい建前」
月「本当は優秀な我が校に内浦の馬鹿猿たちを受け入れたくない、そんな理由だよ!」
梨子「な、なんでそうなるのよ!」
月「だってそうでしょ」
月「まともに受験勉強もせずに入れる程度の学力の高校」
月「曜ちゃんには、受験前日まで千歌ちゃんと遊んでいたって聞いたよ」
千歌「うぐっ」
月「素行面だってそう」
月「駅前のチラシ配りで他校の生徒を脅す」
月「飛行機で奇声を上げて周囲を混乱させる」
月「ライブの最中に、禁止されているのに一般生徒がステージ内に入ってくる」
月「学校に落書きを、しかも全校生徒でおこなう」
月「公共の場で、堕天使とか名乗りながら仰々しい衣装を着て大騒ぎ」
月「水族館で大量の子供を泣かす」
月「それ以外にも、色々と聞いたよ」
千歌「じ、事実無根と言いきれない辺りが」
梨子「というか、原因のほとんど私たち……」
花丸「最後の二つに至っては善子ちゃんずら……」
曜「てか、身内しか知らないような情報をどこから」
月「なんかね、浦の星OGの保護者らしい、金髪外国人の女性が教えてくれたんだ」
曜「そんな人いたんだね」
月「うん」
月「しかも見てよ、みんな髪を染めて、茶髪、金髪」
月「しかもそこの子、赤髪じゃないか!」
ルビィ「ピギッ!?」
月「どこからどう見てもヤンキーにしか見えないよ」
ルビィ「そ、そんな、これは地毛で――」
月「日本人で赤が地毛の子なんているわけないじゃん!」
ルビィ「お、お父さんが、赤いから……」
花丸「ルビィちゃんの言葉は本当ずら」
月「そうなの?」
花丸「うん、調べれば分かることだよ」
月「そ、そっか。それはごめん」
花丸「そもそもヤンキーなんて、ルビィちゃんに失礼ずら」
ルビィ「花丸ちゃん……」
花丸「ルビィちゃんの家は本物の極○、ヤ○ザなんだから」
月「はっ!?」
ルビィ「花丸ちゃん!?」
花丸「ヤンキーみたいなアマチュアと一緒にしたら失礼ずら」
月「ちょ、ちょっと待って。流石に冗談だよね」
花丸「冗談? いやいや証拠なら――」
千歌「ストーップ!」
花丸「むがっ」
善子「いい加減にしなさいずら丸!」
曜「ご、ごめんね。この子は妄想好きで、虚言癖があるタイプで」
月「そ、そうだよね」
月「こんな可愛くてホワホワしてるのに、そんな娘なわけないもんね」
月「でも反論できないでしょ」
月「髪はともかく、素行とかの方は」
千歌「それは……」
花丸「田舎の小さな定員割れ高校だったのは事実ずら……」
月「あっ、曜ちゃんだけはちゃんと本校にいれてあげるからね」
千歌「ど、どうして!?」
月「だって優秀なのも、素行の良さもボクが保証できるもん」
月「髪だってほら、塩素で色は落ちてるけどほぼ黒でしょ」
善子「ずるい、そんなの依怙贔屓よ!」
ルビィ「というかマズいよ!」
花丸「曜ちゃんだけ引き抜かれたらAqoursが成り立たなくなるずら!」
月「でも大丈夫」
月「生徒会長のボクが上の人や保護者と交渉してきた」
月「それでね、浦の星のみんなが学力試験に合格すれば、本校に入ってもいいことにはなったの」
ルビィ「月さん……」
千歌「あ、ありがとう」
善子「案外、いい人なのね」
月「大丈夫、ちゃんと対価は貰ったから」
花丸「対価?」
月「ほら、曜ちゃんの浦女の制服」ピラッ
曜「月ちゃん、制服マニアだから……」
千歌「あ、あはは、流石は曜ちゃんのいとこ」
梨子「そ、その制服は何に使うつもりなの」
月「いや、飾っとくだけだよ」
梨子「そ、そう……」
千歌「なんでガッカリしてるのさ……」
月「それじゃあ、明日にでも試験関係の物を曜ちゃんに届けるから」
曜「うん」
月「みんな頑張ってね、応援してるから」
月「これでもボクは楽しみにしてたんだ」
月「曜ちゃんが楽しそうに話す、Aqoursの皆と同じ学校に通うこと」
月「協力できる範囲で何でもするからさ――対価は貰うかもしれないけど」
千歌「さ、最後の一言が少し気になる」
―翌日―
曜「というわけで、これ」
曜「本校に受け入れてもらうための試験の範囲、貰ってきたけど……」
千歌「な、なにこれ、呪文……」
ルビィ「ピギィ……」
千歌「浦女の授業では見たこともない単語がずらずらと……」
曜「それなりの進学校らしいから、カリキュラム的には別次元の内容らしいよ」
善子「ふん、こんなの私には余裕よ」
ルビィ「す、すごいね」
善子「ふっ、この堕天使ヨハネを舐めないことね」
ルビィ「花丸ちゃんにも、簡単そうだよね」
花丸「……」
ルビィ「花丸ちゃん?」
花丸「未来ずら……」
ルビィ「うゅ?」
花丸「国語系と英語以外、マルには未来すぎるずら……」バタン
ルビィ「マルちゃん!?」
千歌「でも、梨子ちゃんはできるよね」
梨子「……無理よ」
千歌「ふぇ」
梨子「だって音ノ木坂はそんなに勉強ができる高校じゃないのよ!」
梨子「私が浦の星に転校したのも、本校の編入試験に落ちたからなのよ!」
花丸「いま明かされる衝撃の事実……」
ルビィ「ピアノを熱心にやってたら、勉強する時間はないもんね……」
善子「Aqoursのみんな、意外と勉強できないのね……」
千歌「……これで、どのぐらいの点数を取ればいいの?」
曜「全科目の平均で、七割だったかな」
曜「一週間に一度試験が合って、そのラインをクリアできた段階で、その子は一抜け」
曜「でも本校に行くのは、全員が合格するまで駄目だって」
千歌「全員が!?」
曜「まあそんなに人数が多いわけじゃないから」
千歌「そういう問題じゃないよ!」
梨子「曜ちゃんは試験無しで本校行きが決まってるから他人事よね……」
ルビィ「うゅ……」
千歌「そもそも、どうして曜ちゃんだけ受けないのさ!」
花丸「ずるいずら!」
曜「あはは、そう思って、私も一足先に試験を受けてきたんだよね」
千歌「へっ」
曜「そうしたらさ、なんか合格ラインの点数を取れちゃって」
千歌「こ、これだから万能ヨ―ソローは」
花丸「未来ずら……」
ルビィ「と、とにかく頑張ろう」
ルビィ「チャンスは何度でもあって、合格すれば受け入れてもらえるんだから」
梨子「そ、そうね」
善子「ええ」
―数週間後―
善子「みんな、何だかんだ合格できたわね」
ルビィ「うん、頑張ったよ!」
花丸「ずら!」
梨子「だけど、最後まで残ったのが1人……」
曜「千歌ちゃん、頑張って!」
千歌「もう無理だよ~」
梨子「まあ、このオチは見えてたわ……」
善子「そうね、だって」
ルビィ→仮にも黒澤家の人間
花丸→得意科目がある分有利
善子→人間関係が原因で浦女に入っただけで頭は悪くない
梨子→定員割れはしていない高校の出身
曜→千歌ちゃんと一緒がいいから浦女に入っただけで頭は悪くない
その他→地元の学校だから浦女に入っていただけ
千歌→バカ千歌
善子「だもの」
梨子「ええ」
千歌「バカって何さ! バカってゆー方がバカなんだよ!」
善子「その発言がバカっぽいわね……」
千歌「だってだって、仕方ないじゃん!」
千歌「昔から宿題は曜ちゃんが全部見せてくれたし!」
千歌「地元の学校は定員割れで勉強しなくても入れたし、周りもそんな感じで勉強の必要性を感じたことなかったし」
千歌「試験前になってもみんな、勉強してないって言ってたもん!」
梨子(それ、本当はしている人の常套句……)
善子(素直さも罪ね)
千歌「うぅ、絶望的だよ……」
千歌「ここまで最高で四割しか点を取れてないんだもん……」
曜「千歌ちゃん……」
月「いや、まさかここまでアレな子がいるなんて思わなかったよ」
曜「月ちゃん!」
月「出題範囲は変わらないし、そもそも問題自体が似たり寄ったりの緩い設定」
月「本来の目的は、統合前に現状のカリキュラムに追いついてもらう為のもの」
月「どんな子でも、真面目に勉強すれば合格できるはずだったのに……」
曜「どうしよう、千歌ちゃんはちゃんと勉強してる」
梨子「それでこの点数、このままだと本校に入れるのはいつになるのやら……」
月「仕方ない、最終手段だね」
曜「月ちゃん?」
月「実はね、ボクは貰ってきたんだ」
月「今週の試験に使われる、問題の解答を」ピラッ
善子「そ、そんなのあり?」
月「普通はあり得ない、だから最終手段なんだよ」
千歌「そ、それがあれば――」
月「だけど、これは簡単には渡せない」
月「これでも相当なリスクを払って入手したんだ、それ相応の対価は払ってもらうよ」
千歌「だ、だよね」
曜「でももう、月ちゃんに払える対価なんて……」
千歌「やっぱり、制服?」
曜「でも浦女の制服はもう上げちゃったし……」
梨子「私の音ノ木坂の制服は?」
月「……いや、君の制服はちょっと」
梨子「どうして?」
月「それはほら、雰囲気というか、危険な感じが、ね」
梨子「ちょ、なによそれ!」
千歌「とりあえず、中学のも含めて制服を出してみるけど――」ゴソゴソ
月「そ、それは!」
千歌「ふぇ」
月「ちょっと待って、その制服!」
千歌「えっ、一昨年まで使ってた浦女の夏服だけど」
月「これは伝説の、ノースリーブ制服!」
千歌「えっ」
曜「ああ、なるほどね」
梨子「どういうこと?」
曜「一部の制服マニアの間では有名なんだよ、浦女の一年生の、ノースリーブの夏服」
梨子「そ、そう」
月「そうだよ、何で忘れてたんだろう!」
月「これさえもらえれば、答案の一枚や二枚、いくらでもあげる!」
千歌「あ、ありがとう」
ルビィ「正直」
善子「引くわね」
花丸「大丈夫かな、新しい学校の生徒会長がこんな人で……」
梨子「で、でも、ともあれ答案は手に入った」
曜「そうだよね、これで試験は合格できる!」
千歌「やったー!」
―翌週―
『高海千歌 平均65点』
千歌「な、なんで~」
ルビィ「千歌ちゃん……」
花丸「回答があるからと遊び惚けた結果ずら……」
月「ボクにもどうしようもないね、これは」
曜「あ、あはははは」
結局本人による合格を諦めたAqoursの面々は、月の協力を得て、曜による替え玉受験を強行。
無事に合格にこぎつけたが、入学後に千歌が勉強で苦労したのは言うまでもない。
おしまい
きっと実際の浦の星のみんなは、とても頭のいい優秀な子たちだと思います
そりゃ鞠莉ママ怒るわ
面白かった
この発想はなかった
やっぱり月ちゃんいいね
梨子ちゃんの転校理由がまさか過ぎるwww
オトノキの偏差値、、
仮にも医学部目指してる子がいるのに、、
いうてそこそこなのか、ま◯ちゃんがやべーやつなのか、、、
μ’sの時は定員割れで誰でも入れる学校だったんだよね…オトノキ
都内にも関わらず定員割れ起きるレベルでやべー学校だからね、オトノキ・・・